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スマホより軽い!振り切った「VRゴーグル」の勝算 VRChatとビジネス用途の要求を同時に満たす

東洋経済オンライン / 2024年10月18日 11時0分

MeganeX superlight 8Kは、VRChatのヘビーユーザーのニーズに徹底的に応える設計となっている。その特徴は、現在主流のVRヘッドセットと比較するとより際立つ。

最も注目すべき点は、その軽量設計だ。MeganeX superlight 8Kは、わずか185グラムという軽さを実現している。これは現在最も普及している無線VRヘッドセットであるMeta Quest 3の515グラムと比較すると、約36%の重量、つまり3分の1強に抑えられている。この大幅な軽量化により、ユーザーの負担が劇的に軽減される。

劇的な軽量化を可能にしたのが、時代に逆行する“有線接続”という選択にある。バッテリーや無線通信ユニットは搭載せず、有線に割り切ることで、大幅な軽量化と小型化を実現した。決断の背景には、VRChatユーザーはバッテリー駆動より装着の快適さを優先するという確信があったからだ。

重量を抑えたことで、長時間の使用時も首や顔への負担が大幅に軽減される。Meta Questのようなヘッドセットでは目の周辺全体に押し当てるように固定していたが、MeganeX superlight 8Kでは額と頭部のみで固定できる。従来のVRヘッドセットでは、長時間使用時の疲労が課題となっていたが、MeganeX superlight 8Kはこの問題に正面から取り組んだ。

画質向上への強いこだわり

画質については、BOE製の片目4K高解像度OLEDディスプレイを採用している。岩佐氏によると、このディスプレイは製品原価の約3分の1を占めるという。この高コストな部品の採用からも、画質向上への強いこだわりがうかがえる。有線接続により、安定した高帯域通信が可能となり、高精細な映像をストレスなく楽しめる。無線接続の場合、電波環境によっては画質の劣化や遅延が生じる可能性があるが、有線接続ではこの問題も解消される。いい画質を、そのまま見えるというわけだ。

光学系においては、パナソニックが新たに開発したレンズを採用している。このレンズは、高解像度ディスプレイの性能を最大限に引き出すよう設計されており、歪みの少ないクリアな視界を実現している。

音響ではあえてスピーカーは搭載せず、デュアルマイクのみ搭載した。クリアな音声キャプチャーが可能で、VRChat等でのコミュニケーションの質が向上する。スピーカーを非搭載としたのはVRChatユーザーの多くが好みのイヤホンやヘッドホンを使用する傾向があることと、徹底的な軽量化を図るためだ。代わりに外部オーディオデバイスとの接続が可能となっており、ユーザーは自身の好みや用途に合わせて音響環境をカスタマイズできる。

締め付け感が少ないVR体験

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