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「サプリ大好き日本人」が知らない意外な真実 飲むだけ損するサプリを見分ける方法とは

東洋経済オンライン / 2024年10月18日 13時0分

では、なぜこのような状況になっているのだろうか。この点について、著者はこう述べている。

サプリメントは医薬品と違い、「食品」の一種であるため、科学的根拠(エビデンス)に乏しいのです。特に特定の商品を用いた臨床試験はほとんど行われていません。

そのため、このような大げさなうたい文句や体験談でアピールする宣伝が目につくのです。(51ページより)

テレビコマーシャルを通じて一般ユーザーの体験談を延々と聞かされれば、「本当に効くのかもしれない」と感じたとしても無理はない。しかし、個人の体験談はエビデンスとは違う。そもそも、本当にその人が“サプリメントだけ”で改善したのかを示すものはなにもないのだ。

テレビ通販で買ってはいけない理由

なお、テレビ通販やネット通販を安易に信じてはいけないことには理由があるようだ。サプリメントは実際にパッケージの表示を見てみないと、いいものか、悪いものかの判断ができないということ。消費者にとっては、「どんな成分がどれだけ入っているか」という「原材料表示」がもっとも重要な情報源なのである。

ところがご存じのとおり、テレビやインターネットの広告で原材料表示を公開しているものは少ない。著者は、「パッケージが見られない状況でサプリメントを買うのは、目隠しして歩くようなもの」と述べているが、たしかにそのとおりかもしれない。

テレビ通販は、原価構造も驚きです。これは私が関係者の方から聞いた話なので、すべてのテレビ通販でこうなっているというわけではないでしょうが、製品の売上のうち、テレビ局が6割を取り、さらにその番組を企画した企画会社が残りの半分を持っていくそうです。(57〜58ページより)

たとえば1万円のサプリメントだったとすれば、6000円がテレビ局、その残り4000円の半分の2000円が企画会社の取り分になる。メーカーの取り分は残り2000円になるということなので、原価にいくらかけられるのかについては大きな疑問が残る。

サプリメントは大量製造による費用圧縮が難しい

さらに、大々的に番組を放送して、いざ電話してみたら「品切れ」では困るというので「欠品は絶対にNG」ということが多く、「最低でも1万本は用意してください」などと大きなロット数を要求されます。しかも売れ残った分はメーカー持ちです。そうなると、メーカーとしては、たとえ売れ残っても赤字にならないように原価を落とすしかありません。

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