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「サプリ大好き日本人」が知らない意外な真実 飲むだけ損するサプリを見分ける方法とは

東洋経済オンライン / 2024年10月18日 13時0分

こんな条件では、1万円の商品価格に対して、原価は数百円しかかけられないでしょう。(58ページより)

これがサプリメントではなく健康器具などであったとしたら、商品数が出れば出るほど安く提供できることになる。したがって、テレビ通販を通じての大規模販売をするメリットはあるだろう。しかし、サプリメントは話が別だ。

機械や道具は開発費がコストの大きな部分を占めるので、たくさん製造するほど安くなる。ところがサプリメントは原材料にかかる費用が大きいため、大量に製造しても機械のような大幅な費用圧縮が難しいのである。

テレビ通販でも有名な某サプリメント・メーカーの営業担当の方にお目にかかったことがあるのですが、その方は「うちの製品は品質がいまいちだから、お金を投入してマーケティングしなきゃならないんです」とおっしゃったのです。

私は唖然として、返す言葉もありませんでした。大量にCMを流していて、名前を出せばどなたもご存じであろう、あのサプリメント・メーカーです。(59ページより)

もちろん、そんなメーカーばかりではないだろうとは著者も認めている。「うちは赤字覚悟で1万円のサプリメントに6000円の原料を使っている」という志あるメーカーも存在するかもしれない。しかし、そういったメーカーはむしろ少数ではないかという。

いずれにしても、そういったことを総合的に考えれば、テレビや雑誌などで派手に大規模広告を打っているサプリメントはおすすめできないというのだ。

サプリメント選びの大事なポイント

ともあれ、ここまで信頼性に欠けるとなると、選択の基準がわからなくなってくる。はたしてサプリメントを選ぶにあたっては、なにを意識すればいいのだろうか。

サプリメントを選ぶ際に「土台」となるポイントがあります。一つは配合されている成分自体が意味のあるものであるかどうか。きちんとした科学的根拠(エビデンス)があるかどうか。そうではないもの、「どこぞの秘薬」のようなものは論外です。

もう一つはサプリメントの設計や製造がしっかりしているかどうか。良い成分が含まれているとしても、添加物が99%で有効成分はほんのちょっぴり……というのでは話になりません。(78ページより)

サプリメントは健康のために飲むものなのだから、製造にあたっては中身の配合や量、原材料の選定はもちろん、安全であることが最優先されなければならない。

しかし先述のとおり、サプリメントはあくまで“食品”なのである。医薬品とは違い、原料選びや工場設備、製造工程、チェック体制など、安全性や品質維持の体制が不十分なものもあるのが現実だという。その結果、“本当にこだわって作られたものもあれば、粗悪品もある”という「玉石混淆状態」になってしまっているということ。

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