ガストとサイゼ、「ファミレス衰退」での戦略の違い ちょい飲みに適応と、ファストカジュアルへの移行
東洋経済オンライン / 2024年10月19日 8時30分
ガストは「ちょい飲み」の聖地になるかもしれない。そんなことを思っている。
【画像9枚】「ちょい飲み」に最適! ガストが拡充した「小皿メニュー」はこんな感じ!
というのも、ガストは近年、小皿メニュー数を拡充し、同時にアルコールの価格を下げることで、「ちょい飲み」の需要増加を狙っているからだ。実際にガストを訪れながら、この戦略の背景を探っていきたい。
ガストに行ってみた
実際、ガストでの「ちょい飲み」、どんな感じなのだろうか。真相を探るべく、実際にガストへ足を踏み入れてみた。
訪れたのは都内某所のガスト。テーブルに案内され、さっそく置いてあるタブレットのメニューを見る。そこには「アルコール/小さなおかず」という項目があり、そこをタップするとズラリとお酒とおつまみが出てくる。
【画像9枚】いつの間にか「ちょい飲みの聖地」に? ガスト、店舗数縮小の中で「小皿メニュー」を拡充。商品例はこんな感じ!
まず驚くのは、アルコールの安さ。私が訪れたのはハッピーアワーの時間帯だったこともあって、生ビール中は税込350円。通常でも税込500~550円である(ガストは地域別価格を導入している)。
個人的な感覚では、都内では最近の生中は600円あたりがデフォルトになっている気もするから、通常時でも十分リーズナブルな価格である。
また、角ハイボールは税込300円。こちらは通常だと350円で、文句なしに安い。
その他も、グラスワイン赤白が150〜200円だったり、ウーロンハイが300〜350円だったりと、お安く楽しめる。
ファミレスでの「ちょい飲み」といえば、やはり帝王はサイゼリヤだろう。ワイン一杯税込100円と恐ろしい値段で楽しめる。
ただ、個人的にサイゼリヤとの違いで感じたのは、ガストのアルコールメニューは「種類が多い」こと。サイゼリヤだとどうしてもワインがメインになるが、ガストはレモンハイ、サングリアサワーなど、サワー系も充実している。「ワインは苦手……」という人でも楽しめるし、一度でいろんな種類のアルコールを楽しみたい人にはちょうどいい。
食べ物とアルコールのマリアージュを楽しむ
ガストでの「ちょい飲み」がいいのは、「小皿メニュー」の豊富さにもある。ガストはここ数年で小皿メニューの拡充を図っていて、ひとりでちょこっと飲むときに食べたいメニューが揃っている。
ファミレスでちょっと飲むとき、メニューを見て「ちょっと量が多いんだよなあ」という経験をお持ちの方は多いのではないだろうか。私もその1人である。
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