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ホラーゲームの名作、最新技術で蘇る"心理的恐怖" かつての「独特の空気」を強く感じられる一作

東洋経済オンライン / 2024年10月20日 14時0分

PS2を代表するホラーゲーム『サイレントヒル2』がフルリメイク。その魅力とは?(画像:『サイレントヒル2』公式サイトより)  

カルト的な人気を誇るホラーゲーム『サイレントヒル2』のリメイク版が2024年10月8日に発売された。本作は、2001年にPlayStation 2で発売された同名タイトルをリメイクした作品である。

【写真で見る】かつてはハードの限界もあり、あえて周囲を見づらくしていたが、今回は霧をビジュアルのひとつとしてしっかりと描写

ジャンルとしてはサイコロジカルホラーゲームとなる。不気味なクリーチャーが出てくるのは間違いないのだが、それ以上に心理的(サイコロジカル)な恐怖を描いている作品といえよう。

世界的な評価も高く、レビュー集積サイトMetacriticでは100点中86点を獲得。筆者も実際にプレイしてみたところ、「2001年あたりの独特の空気」を強く感じられる一作となっていた。

霧だらけの町で死んだ妻を探す物語

本作の主人公は、3年前に妻を失ったジェイムス。なぜか死んだはずの妻から手紙が届き、それに導かれてサイレントヒルという田舎町へと向かうことになる。

サイレントヒルの町は霧で満たされており、人影もなく奇妙な雰囲気が蔓延している。先が見えないなか歩みを進めたジェイムスは、おぞましい事態に遭遇することになる。

原作は、固定されたカメラからジェイムスを見て操作をするスタイル(昔の「バイオハザード」シリーズのような形式)だったが、リメイクでは肩越しに景色を見るカメラワークになった。

また、原作を壊さない形で要素が追加されており、道中の謎解きやエンディングが増えている。リメイクの方向性としては、原作を尊重しつつ現代風にするといったものだろう。

前述のように、本作はサイコロジカルホラーである。ジャンプスケア(急に大きな音を出したり、画面いっぱいに何かを出して驚かせる演出)は控えめで、雰囲気で恐怖を煽ってくるのが特徴だ。

リメイク版『サイレントヒル2』で特に秀逸なのが“音”である。聞こえてくる音は環境音のようでありながら、常に不安を煽る音が鳴っているのだ。

例えば、うなり声に聞こえるような風の音、何かのささやき声、何かがドアや床を叩く音など、常に聴覚から不安を覚えさせようとする。ヘッドホンで遊ぶべき作品といえよう。

原作から存在した「敵が近づくとノイズを発するラジオ」も健在である。これは敵に近づいているというヒントになるうえ、ホラーらしい雰囲気を演出する優れたシステムである。夜中に遊べば、常に背後に不安がつきまとっているような感覚を味わえるだろう。

『バイオ』フォロワーをあえて強調

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