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「がんばれ」より相手思いな"励ましの言葉"がある 応援するつもりが、緊張を強いていませんか?

東洋経済オンライン / 2024年10月22日 16時0分

ところが、F1のようなレーシングカーには、遊びがありません。定められたコースを最速で走ってゴールするには、遊びがあると勝てないからです。

ただし、速いけれども、ハンドルを握っているドライバーは、一瞬も気を抜けない緊張の連続を強いられます。気をゆるめたら、命取りになる過酷なレースです。

私たちの人生もまったく同じです。

あなたはいま、一瞬も気を抜けない緊張の連続を強いられている状態です。

「逃げ」と「遊び」は、生きていくうえでなくてはならない重要な戦術なのです。

体と心が壊れる前に

スピードが求められる現代社会において、いったん組織に入ったらなかなか逃げられない状況があります。

人事評価制度に不公平があったり、だれにも相談できずに慣れない業務を任せられたり。

よくあるのは「ダブルバインド」です。アメリカの精神科医グレゴリー・ベイトソン氏によって提唱された理論です。

ふたつの矛盾した要求や情報を受け取り、どちらの選択肢を選んでも、罪悪感や不安感を覚える心理的ストレスのある状態のことをいいます。

たとえば上司に「わからないことは何でも聞いて」と言われたので質問したら、「それくらい自分で考えるように」と突き放されたり、「自分で考えて行動しなさい」と放置しておきながら、自分で考えて行動すると「相談もなく勝手に行動した」と怒るような上司です。

このような上司・会社では、あなたの身は持ちません。

戦ったところで解決しませんから、体と心が壊れる前にさっさと逃げるが勝ちです。

令和4年(平成31年卒業者が対象)のデータによると、新規大学就職者の約3人にひとり(31.5%)が3年で離職するという内容でした。

離職率は、仕事内容、待遇、人間関係の3つによって左右されます。

転職エージェントサービスがこれほどたくさんある現代、「逃げやすい環境」が整ってきているとも言えます。

和田 秀樹:精神科医

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