1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

あの「ストゼロ」がいつの間にか大変化していた リニューアルでビジュアル一新、度数4%も発売

東洋経済オンライン / 2024年10月23日 8時30分

そこから月日は経ち、リーマンショック後の2009年には、果実を皮ごと液体窒素で瞬間凍結・粉砕してウォッカに浸す独自の「-196℃製法」を生かした「-196℃ ストロングゼロ」の発売を開始。

そして、プロレスラーの蝶野正洋と石原さとみが共演したCMも放送される。改めて当時のパッケージを見ると、「STRONG ZERO ストロングゼロ」と大きく書かれ、「-196℃」はロゴのように小さく刻印されており、完全に今と真逆である。

このマイナーチェンジでアルコール度数も8%になったが、当時は氷結の一強時代であり、手っ取り早く酔うにはストゼロよりも氷結のほうが支持されていたと言えるだろう。みんなダイヤカット缶をグチャっと潰したかったのではないだろうか。

また、CMが放送されるようになったとはいえ、当時、世間で人気を集めていたのは2009年発売のほろよいだった。サントリーは前出のカロリ。と同商品で「女性でも気軽に缶チューハイを手に取れる」という時代の雰囲気を作り出した。

「甘くない」のとフレーバーの種類が人気の理由

そして、話を戻すが、2014年末にストゼロがアルコール度数を9%に引き上げるや否や、一気に若者の間で広がっていく。その後はご存じの通り、各社も追随して8〜9%の類似商品、つまりはストロング系が市場に溢れかえることとなる。

ストゼロが人気を得た理由はいろいろ挙げられるが、メディアでもよく言われているのが、「甘くない」のとフレーバーの種類が豊富であるということ。

とはいえ、いくらアルコール度数が1%増えたところで、正直大して酔い方に違いはないような気もする。ただ、当時ストゼロを飲む若者のイメージといえば、500mlのロング缶にストローを突き刺して飲む姿だっただろう。今風に言うと、一種のミーム化を果たしたのだ。

確かに、缶に口をつけてゴクゴク飲むのではなく、ストローでチューッと吸い上げれば、一気に酔いは回る。

このようなイメージの普及も悪影響を及ぼし、ストゼロに対する風当たりは強くなったものの、どこ吹く風。2023年には-196℃製法をさらに進化させ、甘くないのに果実本来の“しっかりとした果実感”を楽しめる「-196℃ 瞬間凍結」シリーズを発売した。

さらに、ストゼロは海を超えて、台湾、タイ、シンガポール、オーストラリア、ドイツなど海外のスーパーや日本食レストランなどにも置かれるようになった。この頃にはストロング系といえば、ストゼロというイメージが定着し、完全に氷結からお株を奪い取ったかたちになる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください