「40歳以降の転職」で失敗する人に足りない心構え 転職後に「同じような悩み」に直面しないために
東洋経済オンライン / 2024年10月23日 7時10分
現状自分が出来るアウトプットに加えて、そこでのインプットを通じた将来性も考慮して、ということだ。
主体性こそが40代からは大切
これが30代後半や40代及び、それ以降になれば、インプットの面での判断よりもよりアウトプットが重要視される。
「どんな具体的な変革を起こせるか」「既存の社員にないどんな具体的な経験やスキルがあるか」を採用側からは求められる。
求職者の側から見ると、「会社に頼る」のではなく、「会社に自ら変革を起こす」ことを狙うべきであり、「私はこれが出来ます」が重要なのだ。
今現在の自分自身の経験やスキルを通じた具体的貢献が出来ることが大切だし、「これから勉強します」ではないのだ。
つまりは即効性のあるアウトプット面での具体的貢献が求められるし、その前提で転職を考えるべきだ、ということだ。
稀に「この年齢になったので残りの人生をより安定した会社で過ごしたい」とか言う人がいるが、あるべき考え方は逆なのだ。
「この年齢だからこそ、今までの経験なりを活かして職業人としてのアウトプットの最大化を最後にむけてしたい」という攻めのスタンスが本来あるべきなのだ。
決して会社に頼ろうとしてはいけない。
会社を引っ張るくらいの気概が大切だし、その自信がないと転職なんて考えるべきではないし、お呼びではない、ということだ。
そのように考えると、年齢に関係なく転職という選択肢を常に現実的な選択肢の1つとして持てるか否かは、若い頃からビジネスパーソンとしての基礎体力を鍛え、インプットの質と量を高め、より上質なアウトプットにつなげる努力と工夫を怠らない事に尽きる。
要は会社の名前ではなく、個人名で勝負せざるを得ないのが30代後半以降だ、ということだ。
一職業人としての市場価値が問われるのが40代及び、それ以降の転職であり、仮に転職活動を行うのであればその前提で「自分は何が出来るか」を前面に出した活動を行うべきなのだ。
そしてそういった積極性や主体性は、一線を退いた引退後の人生を豊かにするマインドであることは言うまでもない。
「周りに何かをしてもらう」ではなく、「自分はこれをする」。
受け身のキャリアや人生ではなく、主体性こそが40代からは大切だ。
安井 元康:『非学歴エリート』著者
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