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保険だけではない!「資産形成」ワンストップ支援 NISA、iDeCo…アドバイザーの育成にも注力

東洋経済オンライン / 2024年10月23日 7時30分

生命保険各社は資産形成サービスにも注力 (写真:イメージマート/aflo)

生命保険会社、損害保険会社問わず、「社会課題解決」が大きなテーマになっている。「週刊東洋経済」の臨時増刊「生保・損保特集号」は、保険会社の生き残りの条件となった社会課題解決への各社の取り組みをリポート。

さらに各社トップへのインタビューや、資産形成サービス、ヘルスケア、AI・テクノロジーなど最新の動きも網羅した。その誌面から、注目記事をお届けする。

資産形成サポートに注力する保険各社

保険会社のサービス領域は資産形成のサポートにも拡大している。「保険離れ」が指摘される若者層の関心も高い。

保険会社は資産形成のワンストップ支援のためにアドバイザーの育成に注力

2024年4月に東京・大阪に「ファイナンシャル・オフィス」を設置し、高度な金融リテラシーを持つ人材の育成や金融商品の販売手法の構築、新たなマーケットの創出を進めているのは住友生命だ。多様な資産形成ニーズに応えるため、保険以外の領域を含めた金融リテラシーを高め、総合的な金融コンサルティングを通じた顧客のファイナンシャル・ウェルビーイングへ貢献するのが目的だ。

現在は入社4年目以降の総合職で構成された、全体で100人規模の態勢で運営している。

「研修に加え、職員が各自のニーズに合わせて、NISA(少額投資非課税制度)や外貨預金、個人年金などに加入している。各制度への理解を深め、自身のファイナンシャル・ウェルビーイング向上に努めたうえで、顧客に接している」(都心総括部都心総合金融サービス推進室長・増谷淳成氏)。

職域営業の顧客を対象にマネーセミナーを開催し、各制度や金融商品について解説し、具体的な提案につなげる。「資産形成について考えませんか、というアプローチができるようになり、アポイント率は上がった。お客様からは不十分だった情報の整理や知識の修正ができたという声が届いている」(増谷氏)。

同オフィスの職員はFP2級を取得しており、金融リテラシー検定なども受験。「社外セミナーにも参加するなど、積極的に知識を高めてもらっている」と話すのは、大阪総括部大阪総合金融サービス推進室長の田口忠弘氏。「セミナーや研修を受けて、貯蓄や投資の手段や目的について幅広く意識できるようになり、お客様ごとのニーズにお応えする機会が増えてきた」(田口氏)。

貯蓄性商品への加入や、配偶者をはじめ家族の紹介など、波及効果も大きい。職員も自社商品販売だけではなく、顧客の人生に寄り添い、金融知識の醸成をサポートしているような満足感が得られる。ファイナンシャル・オフィスを主要都市に広げることも視野に、30年には500人規模を目指す。顧客ニーズやライフイベントに合わせたアドバイス、金融商品のアドバイスができるよう努める。

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