大阪王将が川崎でひっそり始めた「新型店」の実態 ハーフサイズが充実、「少量多種」で時代にマッチ
東洋経済オンライン / 2024年10月23日 8時30分
「大阪王将 鷺沼駅前通り店」のプレスリリースによると、新モデル店の狙いは、時代の変化を鑑みて多様な利用シーンに対応するため、こうした「ハーフサイズ」の商品を充実させていることだという。
大阪王将では「おなかいっぱい」の定義が変化していると感じており、そのアンサーがこの新モデル店ということだ。具体的には、ガッツリとした茶色い料理だけでなく、多種類を少量ずつ楽しみたい、また、健康を意識して野菜をとりたいというニーズを意識しているそうだ。
コロナ禍を経て「小皿」の居酒屋が人気に
普段、筆者は居酒屋やバル業態をメインに取材を続けているが、居酒屋では「小皿」でポーションを抑えて料理を出すことが1つのトレンドになっている。
コロナ禍によって大人数の飲み会が減り、1人飲みや、2人くらいで飲むシーンが格段に増えた。もし一皿のポーションが大きいと少人数で訪れた場合、楽しめる品数が限られてしまう。
そこで、控えめな量の小皿料理を用意して、たくさんの種類の料理を楽しむことで満足してもらうというものだ。
特に中華料理や韓国料理などアジア圏の料理は、もともと大皿でドンと出して大人数で分け合うのが文化だった。しかし、それだと多くの種類が楽しめない。
そこで、料理を小皿にアレンジし、1人や2人で来ても多種類を少量ずつ楽しめる中華や韓国料理の酒場が都心を中心に登場し、繁盛している。
事例としては、自由が丘の立ち飲み中華酒場「立ち呑み中華 起率礼(きりつれい)」や、学芸大学の韓国立ち飲み酒場「韓国スタンド@(アットマーク)」などが挙げられる。
この2店は立ち飲みながらも本格的な料理が楽しめ、一皿のポーションが少ないので1人で訪れても様々なメニューが頼めて満足度が高い。立ち飲みであるから品質に対して価格も抑えられているのも人気の秘密だ。
感染対策から始まった「個々盛り」もいまだ好評
コロナ禍の居酒屋では、感染対策のために料理を店側であらかじめ1人1皿ずつ盛り分けて提供する「個々盛り」も流行った。
すでにコロナ禍の影響は一時期よりは落ちついてきているが、この個々盛りの習慣はいまだ根付いている。感染が気になるからというよりも、1人1皿の方がお客にとって面倒な取り分けが必要なく、特別感があると喜ばれている。
というのも、現在は食材原価の高騰により飲食店は値上げに迫られているが、値上げするには何らかの付加価値を付けなくてはならない。単に商品の内容は変わらないけど「原価が上がったから値上げします」だとお客が離れていってしまうのである。
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