「お金で人は幸せになれない」成功者の超本音 「1億円を拾うかどうか」がストレス化する日常
東洋経済オンライン / 2024年10月25日 13時30分
人は先のことばかりくよくよと思い悩み、その結果、今の自分の選択を後悔することがたびたびある。
UCLAアンダーソン・スクール・オブ・マネジメント心理学教授のハル・ハーシュフィールドは、「幸せな人生」をつくるために、「ときどき“現在”という時間に身を任せるべきだ」と言う。彼の著書『THINK FUTURE「未来」から逆算する生き方』は、全米でベストセラーになっている。
たとえば、多くの人は将来の不安を解消するため「お金」の重要性を過大評価するのだ。人生の早いうちに経済的に自立した人生を送ろうと、今の生活をギリギリまで切り詰めたりする。
もちろんお金は重要だ。しかし、幸せのためには、いったい何を本当に大切にすべきなのだろうか。
本書の日本語版へ解説を寄稿した起業家のけんすう氏と担当編集者である箕輪厚介氏は、この点において皆が誤解している盲点があるという。全4回でお届けする最終回だ。
前回の記事はこちら。
第1回:「40歳までには死んでる」と見積った若者の盲点
第2回:人生設計「30年後に年収5000万円」の壮大な勘違い
第3回:「やりたいことをやる人生」に隠された落とし穴
自分を「洗脳」する技術
けんすう:当たり前かもしれないけど、著者から「原稿できました。読んでください」って来たら、箕輪さんはソッコーでレスを返しますよね。
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箕輪厚介(以下、箕輪):それは「やらなくちゃいけない」って思ってないんですよ。
けんすう:原稿チェックも「やりたいこと」なんですか?
箕輪:まず自分を洗脳するんです。ちょっとでも「やんなくちゃいけないな、嫌だな」って思ったら1~3分くらい自分の脳内でストーリーをつくって「やりたい」と思い込む。
けんすう:おもしろいですね。
箕輪:今も、ある女性の写真集を手がけているところなんですけど、その人に「動画も撮ってほしい」って言われて、正直、面倒だなって思ったんですよ。でも断るのもどうかなと考え直して、「たしかに面倒だけど、ここで動画を撮って、写真集だけど動画でもマネタイズするという新しいビジネスモデルを確立したら、ゆくゆく“これを最初に仕掛けたのは箕輪さんだ”って言われるだろうから、ま、いっか、やるか」みたいなストーリーを自分の脳内で再生して。まだ少し面倒くさいから洗脳しきれていないんだけど、嫌々やった仕事で成功した経験がないんで、どうにか「やりたかったんだ」って自分に思い込ませます。
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