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「お金で人は幸せになれない」成功者の超本音 「1億円を拾うかどうか」がストレス化する日常

東洋経済オンライン / 2024年10月25日 13時30分

箕輪:やば!

けんすう:たぶん箕輪さんと同じで、毎日ダラダラしたら不幸せになるっていうのがわかってて、それが怖かったんでしょうね。好きなことだけやったら、すごい不幸になるんだろうなっていう感覚がある。お金だって、たくさん入ってくるようになった瞬間に感じたのは、「別にこれで幸せになれるわけじゃないな」だったし。お金がたくさんあると、たとえば吉野家の牛丼と3万円の寿司が並列になるんですよね。

箕輪:わかる。ただの数字になるんですよね。

けんすう:そうそう。お金がなければ牛丼一択だけど、お金があると、どっちを選んでもいいから、どちらかに決めなくちゃいけないっていう意思決定のストレスが生まれるわけです。この究極がイーロン・マスクなんですよ。

イーロン・マスクは1億円拾うかどうかで悩む

けんすう:僕たちは自動販売機の下に100円落としたら拾うかどうか迷いますよね。手が汚れるかもしれないし、擦り傷ができるかもしれない。そうまでして拾うか、それは嫌だから拾わないか。それがイーロン・マスクの場合は計算上、1億円くらいになっちゃうらしいんです。

1億円、僕たちだったら迷わず拾うけど、イーロン・マスクくらいのお金持ちだと拾っても拾わなくてもいいから、「拾ったら1億円は戻るけど、拾う時間がもったいないかも」とか考えて、拾うかどうかを決めなくちゃいけないっていうストレスが生じる。

箕輪:なるほど、1秒に1億円ずつ資産が増えるような人だったら、そうなるよね。この話に共感するのはイーロン本人ぐらいだと思うけど(笑)。

もし僕がけんすうさんくらいお金がガンと入ってきたら、まず配るだろうな。

けんすう:それ、たぶんそうそうできないと思いますよ。お金ってパワーじゃないですか。このパワーは使うと減るんです。たとえば100億円の貯金が95億円に減ったとすると、「まだ95億円もある」みたいには思えなくて、「5%も減ってしまった」とうつになる。なぜならその調子で使っていったら、絶対にゼロになるってわかるから。

箕輪:なるほど。金額よりも、上向きか下向きかっていうベクトルの向きが重要なのか。

けんすう:そうそう。結果、お金持ちがお金を使えなくなるっていうジレンマが生まれちゃうんですよ。ただ、やっぱり「持っていてもしょうがない」という気持ちも生まれるので、じゃあ、何に使うのっていうと、もう人のために使うくらいしか思いつかなくなる。お金持ちがなにか財団をつくって慈善事業を始めるのは、そういうことだと思います。消費ではお金というパワーが減るだけだけど、いいことに使えば「社会の富」が増えるっていう感覚になれるから、たぶん使えるんですよね。

お金以外の理由で働けることが「幸せ」

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