7人乗り新SUV「CX-80」に見るマツダの生きる道 開発陣の「こだわり」が生む独自性の商品力
東洋経済オンライン / 2024年10月25日 9時40分
見た目の印象は、CX-60をさらに上回る質感が印象的だった。5mになんなんとするサイズとともに、ロングノーズなのだが、ちぐはぐにならないよう、デザイナーはプロポーションをうまくまとめている。
個人的には「プラチナクォーツメタリック」なる淡いゴールドの車体色が、はっとするほど魅力的に見えた。大きなサイズとよく合っていたのだ。
考え抜かれた「CX-80らしさ」
ドライブすると、期待していた以上に乗り心地がよい。安定性が高く、路面からのショックはていねいに吸収され、乗員はいわばフラットな状態で乗っていられる。CX-60で乗り心地を批判されたマツダとしては、かなり力を入れたのだろう。
一方でハンドルを切ったときの操舵力は、CX-60ほどではないにせよ、ずっしりとした重さがある。今回のサスペンションの設定と操舵力の組み合わせは、「スポーティに感じられる操縦性を実現するため、バランスをとった結果だ」と操縦性能開発部の下崎達也部長が語っていた。
基本的なフィーリングは、ディーゼルもプラグインハイブリッドも近いものがある。しいていえば、後者のほうが活発というのか、足まわりが硬めに感じられ、カーブではより素早くノーズが内側を向く傾向があるように思えた。
「難しかったのは、操縦性の作り込みです。ディーゼルとプラグインハイブリッドとでは、重量差が200キロ以上あります。バッテリーやモーターなどにより重量配分の異なる車体を、同じCX-80というキャラクターにまとめていく必要がありました」
前出の下崎部長は、開発の背景をそう説明する。それでも、パワートレインによって多少の個性(差)が生まれるのは、いたしかたないところ。下崎部長は「自分の好みでは……」と好きなモデルを教えてくれたが、乗る人は自分の使用環境に応じて決めていったほうがいいだろう。
たとえば、ランニングコスト。PHEVは、モーターだけで67kmの走行が可能で、WLTCモード燃費は12.9km/L。ディーゼルは、マイルドハイブリッドが19.1km/Lで、ハイブリッド機構のないタイプが18.3km/Lというぐあい。
売れ行きについては、価格面でも買い得度を感じられる「ディーゼルXDが半分以上を占めるのでは」と柴田主査。
運転していて興味深かったのは、マイルドハイブリッドを搭載するXD-HYBRIDの走行感覚で、モーターの存在感が希薄だった。マイルドハイブリッドは発進時、トルク増強のためにモーターを使うのだが、モーター独特のトルク感が感じられないのだ。
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