飲食店で「露出テロ」迷惑客の投稿変遷に見る危機 公共の場で下着を出す、悪質客に企業ができる対策
東洋経済オンライン / 2024年10月25日 19時5分
そして10月23日には、三田製麺所が「店舗における禁止行為ガイドライン」を定めたと発表した。ここでは8つの禁止行為を掲げ、「発見した場合、当店従業員は適切な対応を取らせていただきます」と明言した。
なお、今回の件は「不適切な撮影や録音」と「公序良俗に反する行為」の項目に当てはまると思われる。
過去に炎上した「下着ユニバ」
「公共の場での露出」と聞いて、筆者がまず思い出したのが、2022年10月に話題となった「下着ユニバ」の炎上事例だ。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)の園内で、ハロウィーンの「コスプレ」と称し、複数の女性が露出度の高い衣服で写真撮影して、インスタグラムに投稿。家族連れや子どもも多く訪れる施設ゆえに、TPOをわきまえていないのではないかと問題視された。
関連記事:下着ユニバが「令和らしい炎上」である3つの理由 バカッターの歴史が若い世代に受け継がれず…
テレビ番組などにも取り上げられる事態となり、USJの公式SNSも「公序良俗に反する服装やパークにふさわしくない過度な露出はお断り、退場いただく場合があります」と注意喚起を行った。
飲食店での客テロ事案で言えば、2023年初頭に話題となった「寿司テロ」は、読者の記憶にも新しいだろう。なかでも知られているのが、「スシロー」店内で撮影された、しょうゆボトルや、湯飲みをなめた動画だ。店舗ではあらゆる器具の洗浄・交換を余儀なくされ、一時は約6700万円の損害賠償請求訴訟が起きるまでに発展した(後に和解・取り下げ)。
同時期には「はま寿司」や「CoCo壱番屋」「資さんうどん」などでも、客による不衛生な動画が撮影され、SNS上で拡散し、問題となった。いずれの場合も、店は清掃のみならず、無料トッピングの提供形態などを変更する必要に迫られた。
これらのケースと、今回の露出を絡めて、SNSでは「なんら変わらない」「承認欲求を満たすためなら、なんでもやっていいと思っているのか」といった疑問の声が多々上がっている。
客テロブームとの相違点は?
「炎上ウォッチャー」の視点からすると、今回の「露出テロ」と「客テロ」には相違点も多々ある。まずは衛生面だ。
1年半前に話題になった客テロでは、共用の調味料を汚すなどの特徴があった。こうした行為には、心理的な嫌悪感に加えて、病気などの感染リスクも生じる。また、当時はまだ新型コロナウイルスの5類移行前だったこともあり、より警戒感が募っていた背景もある。
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