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31歳下のロシア人女性と結ばれた59歳男性の実話 奥手だったことがむしろ大きな加点になったワケ

東洋経済オンライン / 2024年10月27日 13時0分

芽生える、いたわるなどの細やかな日本語表現も駆使して、彰さんの人柄を絶賛するアンナさん。2カ月後には彰さんの誘いを受けて日本にやってきた。航空チケットは自分で用意し、4泊5日のホテル代は彰さんが予約して負担した。

「渡航費が自分持ちなのは安心感がありました。私はそれでも緊張していましたが、彰さんが東京をいろいろ案内してくれたんです」

この5日間も彰さんはアンナさんを口説くようなことはしなかった。それが敬意と優しさを重視するアンナさんにとっては大きな加点となり、ロシアに帰ってからは彰さんへの思慕の念がますます高まった。毎日の電話だけでは満たされなくなり、2カ月後に再び日本へ。今度は彰さんが住む神奈川県内で2週間過ごして結婚に至った。

「最初は年齢差が少し気になっていました。でも、こんなに相性のいい人はめったにいません。例えば哲学や政治学の話もすごく合います。大学の知り合いは成績にしか興味がないのでそんな話はできません。彰さんのような素敵な人と一緒になれないのは惜しいことだと思いました」

結婚直後にコロナ禍が拡大。さらにはウクライナ戦争が始まり、彰さんはまだロシアに行ったことがなく、アンナさんの家族とも会えていない。アンナさんの両親とすでに結婚して子どもがいる兄と姉は末っ子のアンナさんを気にかけつつ、彰さんと結婚して日本に住むことには反対しなかった。

「私の親戚は仕事などで世界中に散らばっているので、家族が外国に住むことに抵抗はありません。ロシアは離婚する人がとても多いので、親からは『うまくいかなかったらいつでも帰っておいで』と言ってもらっています。もちろん、私は不真面目でも無責任でもありません。日本という外国で暮らすことを全力で頑張っています」

専業主婦として家を守りつつ、自宅にいることも多い彰さんを「一番仲がいい友だち」だと認識し続けているアンナさん。コミックマーケットに朝5時から一緒に並んだり、ロールプレイングゲームがうまくいかないときに愚痴を聞いてもらったり。会話はすべて日本語。彰さんはロシア語をまったく解さない。アンナさんは彰さん以外の日本人と親しくしているわけではないが、冷たさや危険も感じないと語る。

「日本はお店のサービスはいいし、何より安全です。夜中にアイスを食べたくなったときに女性が1人でコンビニに行けます。街中でスマホを忘れても出てきます。ロシアではそんなことは考えられません」

語学力や経済力よりも大事なこと

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