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「与党大敗」で今後の日経平均株価はどうなるのか 衆院選終了で大きな不透明感はひとまず晴れた

東洋経済オンライン / 2024年10月28日 9時30分

しかし、チャート理論から言うと、それならばもっと大きく下落する可能性が高かったにもかかわらず、実際の日経平均はそうなっていなかった。11連続陰線も、衆議院選挙の不透明感を嫌う「オーバーナイト拒否」(建玉を翌日に持ちこさないこと)の連続で現れたチャートの形であって、現在の日経平均が移動平均を下回るこのチャートの形は、「これからの下げを呼ぶ暗示ではない」ということだ。

ただ、衆議院選挙は終わったが、まだ11月5日のアメリカ大統領選挙が残っている。民主党のカマラ・ハリス候補有利から、共和党のドナルド・トランプ候補有利に変わりつつあると言われるこの選挙も、市場にとっては大きな不透明要素である。

実際、衆議院選挙前には一時1ドル=153円台まで円安が進んだにもかかわらず、日本株は株高になっていない。「円安・株高」の関係が、トランプ候補の掲げる「アメリカファースト」主義で壊れるのか。円安期待が、企業業績見通しの数字となって現れる、日経平均の予想EPS(1株当たり利益)も、10月15日に過去最高の2514円84銭以降を記録したあとは、若干足踏みの様相を見せている。

とにかく日本の衆議院選挙が終わり、選挙戦終盤の予想どおりの結果となったことで、大きな不透明感はひとまず晴れた。「日本のブラックマンデーもありうる」と想定、カラ売りで儲けようとしていた売り方からすれば、いったん買い戻すところだ。だが、買い方の心が晴れ「もうここからはあまり落ちないはず」と強気になるのは、11月5日以降のアメリカの株式市場を待たねばならないようだ。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

平野 憲一:ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト

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