韓国「ロシア由来」の武器をウクライナへ送るのか 韓国の主要武器はロシアの技術から生まれている
東洋経済オンライン / 2024年10月29日 8時0分
2024年10月中旬、ウクライナや韓国の情報当局が相次いで「北朝鮮人民軍がロシアに入り、ウクライナ戦争の戦場に送る」との情報を発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は10月17日、EU首脳会議の演説で、「ロシア軍は1万の北朝鮮兵士を動員する準備を進めている」と明らかにした。
また韓国の情報機関・国家情報院は同月18日、「10月8日からロシア派兵のための特殊作戦部隊の移動を開始、同部隊1500人をロシア・ウラジオストクへ輸送した」と明らかにした。
こうした動きに、韓国政府・軍が慌てている。対峙する北朝鮮の軍隊が実際の戦場で経験を積むことは、兵器の開発から兵士の運用などに大きなプラスの効果を与えるためだ。そのため、韓国も自国製の兵器・装備をウクライナに送ろうという動きが生じている。もし韓国がウクライナへの軍事支援を決定すれば、その中身は具体的にどうなるか。韓国の国防政策や産業に詳しい、キヤノングローバル戦略研究所主任研究員の伊藤弘太郎氏に聞いた。
韓国はすでに砲弾を送っている
――北朝鮮軍の兵士がロシアでの動きを捕捉され、ウクライナ戦争へ派兵されるということが既成事実化しつつあります。もし、これが事実だった場合、韓国がウクライナへ装備など軍事支援をするとなると、どういったものが考えられますか。
韓国はすでに、「アメリカ軍での教育目的での使用」として155ミリメートル砲弾を輸出したのではないかと報道されました。当然ながらこれがウクライナに渡っている可能性があります。そのため、まず砲弾の輸出が強化されるかもしれません。
また、ウクライナは自国の防空システムが不十分だと主張しています。そのため、韓国のミサイル防衛システム用の地対空ミサイル「天弓」(チョングン)が考えられます。
また、韓国メディアなどは防御用として携帯用地対空ミサイルやドローンなどを挙げています。2022年の開戦当初の4月に、ウクライナは韓国国防部に対して、150から200種類に及ぶ軍需物資を要求したとされ、その中には殺傷兵器も含まれていたと報道されました。
――韓国側が状況に応じて「段階的に」対応を検討するいう趣旨の発言をしていますが、もし派兵されており戦況がエスカレートすると、どのようなものが考えられますか。
前出した155ミリメートル砲弾はこれまでと同様に「アメリカ軍での教育目的での使用」という形でアメリカを通じて送られるでしょう。そして防御用兵器としての防空ミサイル。最終段階として攻撃型兵器、具体的には天舞(チョンム)多連装ロケット砲のような強力な兵器が俎上に上がってくることが考えられます。
この記事に関連するニュース
-
北朝鮮「終わりの始まり」か(下)【2025年を占う!】朝鮮半島情勢
Japan In-depth / 2024年12月24日 15時48分
-
北朝鮮、ロに追加軍事支援の兆候 年末にミサイル試射も=韓国軍
ロイター / 2024年12月23日 20時1分
-
韓国軍「北朝鮮、ロシアへの追加派兵の噂」…弾薬供給、部隊損耗も深刻
KOREA WAVE / 2024年12月22日 20時0分
-
外相、ロ朝軍事協力で制裁検討 ウクライナ侵攻の軍事協力拡大
共同通信 / 2024年12月17日 16時49分
-
北朝鮮軍の派兵「大きな変化」 エストニア国防次官が危機感
共同通信 / 2024年12月11日 18時42分
ランキング
-
1羽田事故1年、なぜ最悪の事態免れたか 主脚無事で機体横転せず 乗客、乗員の指示に従う
産経ニュース / 2025年1月2日 18時45分
-
2参院と都議に衆院も?石破首相は可能性否定せず…公明が夏の“トリプル選挙”に危機感「試練の巳年」
カナロコ by 神奈川新聞 / 2025年1月2日 18時50分
-
3皇居内トイレに落書き疑い=一般参賀中、男逮捕―皇宮警察
時事通信 / 2025年1月2日 16時12分
-
4週間天気予報 Uターンラッシュに寒気影響 仕事始めは広く雨の予想
ウェザーニュース / 2025年1月2日 15時0分
-
5死体遺棄の疑いで逮捕の自衛隊員「飲食代ガソリン代パチスロ代に使った」死亡した叔父の通帳から200万円を引き出していたか
RKB毎日放送 / 2025年1月2日 18時49分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください