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「褒める・叱る」子どもの未来を育むバランスの妙 子どもにとって最もよくないこと・辛いことは

東洋経済オンライン / 2024年10月30日 7時50分

ですから、子どもが親の思う通りにならなかったとしても、親の理想に合わせようとしたり叱ったりするのは、できる限り我慢した方がいいでしょう。

そして親は勉強がわからないという子どものSOSを見逃さず、そういう時こそ、ゆっくり丁寧に話を聞いてあげることが大切です。

さらに勉強法がその子に合わないと感じるのなら、やり方を変えてみることです。

親が家庭で子どもに教える最大のメリットは、一般的にいいとされる方法がその子に合わないと判断した場合に別の方法に変更できることです。それは学校や幼稚園、塾などでは難しいかもしれませんが、家庭でこそできることです。

また、子どもの脳というのは発達の真っ最中であり、いわば未熟な状態です。

その上、発達のスピードには個人差があり、周りの子ができても、その子だけできないということもあり得ることです。

そもそも未熟な脳への過度なストレスは、健やかな発達に悪影響となってしまうこともありますから、子どものうちはくれぐれも無理をさせない方がいいでしょう。

それよりも、発達による個人差はその子の個性の一つだと捉え、できないことを無理やり頑張らせて子どもを苦しめるより、その子が楽しいと思うこと・できることをどんどん伸ばしてあげていく方が、その子の能力の発掘につながることもあります。

子どもが今できなくても、親は焦らないことです。

この子はダメな子だなどと思い込まずに、「この子の脳は今、発達の途中だ。伸びている最中なんだ」と信じて見守ってあげてください。

そして子どもの様子を見ながら、その子が挑戦しやすいような工夫や、学ぶことが面白いと思って乗ってくるような声かけなどを心がけましょう。

愛情あってこそ叱る効果がある

私は、子どもが十分な思考力を持つまでは、基本的にはあまり細かく「ダメ」と言わない方がいいと考えています。

行動を止められたり、禁止されたりすることが増えれば増えるほど子どもは萎縮してしまいますから、子どもが小さいうちは、できるだけ自由に行動させることが大切です。

では、幼児期はまったく叱らない方がいいのかと言えば、そうではありません。

やはり人としてやってはいけないことに関してはきちんと叱る必要があります。

たとえば、命に関わるようなことや危険なことをした時、人に危害を加えた時など、やっていいこととやっていけないことを教えるために、周りの大人はしっかり叱らなければいけません。

しかし、幼児期には「自分は親から愛されている」という実感を子どもに持たせることがもっとも重要です。普段から自分が親から愛されているという実感を持っている子どもは、親から叱られた時にも自分が悪かったことを素直に認められます。

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