「"自死遺族"の苦しみ」24歳アイドル、告白の真相 椿野ゆうこさん物語(後編)
東洋経済オンライン / 2024年10月31日 8時1分
この事実を明かしたのは、ライブに来てくれるファンが自死遺族としてツラい思いをしているのを知り、少しでも力になれればということがきっかけだった。
なぜならその痛みやツラさを椿野自身が本当によくわかっていたからだ。
ブログやSNSで同じ境遇の投稿を見つけては読み、共感し、そのツラさを紛らわせ、元気づけられていた。
「もともとアイドルをはじめたきっかけも、自分がツラいときに元気づけられていましたし、自分も誰かに力を与えられるようになりたいと思ったのがスタートなので、少しでも自死遺族の方々の力になりたいと思っていました」
アイドルだからこその発信。誰かに力を与えられる存在になる。言うのは簡単だがなかなかできることではない。
この投稿で椿野自身も気持ちの整理がつき、いい意味で大人になれた気がしたという。
「2週間で復帰する」と決めていた
椿野が自死遺族となったのは2022年。
それから2年間、椿野自身もこのツラさと戦い、乗り越えねばならなかった。
「それまで多少体調が悪くてもステージだけは休むことはなかったのですが、父が亡くなりはじめて2週間お休みをいただきました。でも2週間で絶対に戻ると決めていました」
まさにプロのアイドル根性ともいうべき姿勢だ。
そしてもうひとつ、椿野には亡き父との約束があった。
それが気象予報士試験に合格するということである。
はじめにアイドルになるとオーディションを受けたときは反対していたが、その後はずっと応援してくれていた。そして、誰よりも気象予報士になることを応援してくれていた。
そんな父に合格の報告を果たせないまま旅立たれてしまった。
だからこそ、なんとしても気象予報士になりたかった。
アイドルの武器としてというのはもちろんあるが、それ以上に父との約束を果たしたかった。
「アイドル」と「受験勉強」は絶対に両立させたかった
その日から2年間、椿野はあらゆる隙間時間を見つけては気象予報士試験勉強を行った。
「アイドルと受験勉強は絶対に両立させたかったので、早起きしたり、空き時間を見つけては勉強していました。移動の電車の中はもちろん、楽屋にもプリントを持ち込んで勉強していましたね」
ライブ前の楽屋では、メンバーがテーブルを譲ってくれるなど協力してくれていた。そして気になる勉強法はとにかく過去問を解くことだった。
「基礎的なことは大学で学んでいるので、とにかく過去問を何度も何度も問いていました。どんなに忙しくても毎日勉強すると決めて、できるときは10時間以上やっていましたね」
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