「2050年、日経平均30万円」が大げさじゃない根拠 エミン・ユルマズ氏に聞く「今後の株価の見通し」
東洋経済オンライン / 2024年11月1日 8時0分
アメリカ大統領選のほか、中東情勢、ウクライナ戦争、中国経済など世界の先行きは不透明な状況が続く中、エコノミストのエミン・ユルマズ氏は日経平均株価について「2026年に5万円、2050年に30万円」と予測している。その根拠について聞いた。
※記事の内容は東洋経済の解説動画『日経平均30万円予想の根拠と注目の投資テーマ』から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。
日本企業の業績は絶好調
——2026年に日経平均が5万円、2050年には30万円と予測しています。その見通しに変わりはないですか?
変わらない。日本企業のファンダメンタルズが大きく改善し、日本にサプライチェーンが戻って日本経済が元気を取り戻し、かつマイルドなインフレが発生してくるという前提で立てた予想で、現時点ではそれが特に崩れたような展開にはなっていない。
引き続き日本企業というのは業績が絶好調ですから。これは『会社四季報』を見ればわかります。『会社四季報』を開くと、業績を集計した表(業種別業績展望)があります。前期、今期、来期で増収率、増益率は変わるけれども、全体で増収増益であることに間違いはない。
かつ、日本企業のガバナンスの改善、そして株主還元スタンスというのは明らかにいい方向に進んでいます。外国人投資家も日本に来て日本株を買っていて、今後もまだ続く。その意味での日本企業のアップサイドポテンシャル、つまり改善余地というのはまだまだ2合目ぐらいです。
もう1つは、そこには地政学的な状況が加わって、日本にサプライチェーンが戻ろうとしている。特に半導体、これは日本にとってはものすごく追い風になります。
あとはインフレです。理解しないといけないのは、私が言っている日経平均30万円に到達したときの30万は、今の30万(の価値)ではないですよ。今、日経平均が4万円だとして、今の4万円は5年前の4万円ではない。
自分がよく行っている飲み屋さんとか、遊びに行くときのお金で計算してもいいんだけど、今の4万円って5年前の4万円と違うんですよ。その4万円の中にはインフレ分が入ってます。
そうなると日経平均が30万円になったときの30万円というのは、本当はいくらなのかというのがポイントなんです。
私は日本の場合、そんなに高いインフレが発生してくるとは思っていないですが、マイルドなインフレが発生してもそれが年々蓄積していきますので、実はそんなに大した高い数字を言っているわけじゃないんですよ。皆さん、それにまだ気づいていない。
この記事に関連するニュース
-
日米選挙で揺れる株価 どう投資?【Bizスクエアで学ぶ投資のキホン#25】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年10月30日 7時0分
-
決戦目前、10.27総選挙後の「株価下落」を警戒せよ エミン・ユルマズ氏に聞く「衆院選の行方と株価」
東洋経済オンライン / 2024年10月25日 8時0分
-
100万円どう投資する?東大卒ポーカープレイヤー×気鋭のエコノミストが明かす“リスクの取り方”
日刊SPA! / 2024年10月21日 8時52分
-
いよいよ日経平均4万2224円超えの条件が整った 「最高値突破の主役」を担うのはどんな業界か
東洋経済オンライン / 2024年10月14日 10時30分
-
午前の日経平均は反落、中東情勢の緊迫化や米株安で
ロイター / 2024年10月8日 12時7分
ランキング
-
1セブン「上げ底疑惑」で社長発言がマズすぎた理由 言い方や、他企業との比較も悪手でしかなかった
東洋経済オンライン / 2024年10月31日 18時10分
-
2令和のバーキン? 今年も人気 ユニクロの1990円バッグ、秋冬向けに改良も「在庫ほとんどない」
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月31日 11時20分
-
31個40円の「パチパチパニック」売上10倍に 子どもが減っているのに、なぜハジけたの?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月31日 8時30分
-
4中国Temuの調査開始=違法商品販売の疑い―欧州委
時事通信 / 2024年10月31日 21時50分
-
5型破りコンセプトのエアバス新型機、ついに航空会社の手に! 「通路1本の旅客機」の常識を覆すスペックとは
乗りものニュース / 2024年11月1日 7時12分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください