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池袋駅から3駅の"穴場"「ハッピーロード」の全貌 駅直結のアーケードと眠らない本屋がある街「大山」

東洋経済オンライン / 2024年11月2日 9時0分

店主の高屋真一さんは御年73歳(取材時)。この地で40年以上、商売を続けている。屋号の「能舞台」は、「ゆっくりできる雰囲気の店作りをしたい」との思いからつけたらしい。大山の魅力について尋ねると、

「やっぱりね、病院が多いことが嬉しいね。長く商売を続けていると、いろんなことがあるでしょ。店の前で具合が悪くなった人がいたりして、これまで4回くらい救急車を呼んだことがある。いつも、ものの数分で到着しますよ。他の場所じゃこうはいかないでしょ」(高屋さん)

地元の常連さんに愛される店だが、切り盛りは難しい。

「昔はここらへんは物価が安いって言われたんだけど、今じゃそんなことなくてね。なんでもかんでも高くなってる。これまで頑張ってきたけど、この10月からブレンドコーヒーの値段を430円から500円に値上げしました。お客さんも納得してくれてるみたいで、客足が遠のくということはないようですね」(高屋さん)

また、治安がいいのも大山の魅力なのだそうだ。「住んでいる人が皆優しいんだよ。店で救急車を呼んだときだって、お客さんが総出で手伝ってくれた」と高屋さん。

24時間営業の本屋まである商店街

能舞台を出て、さらに散策を続ける。アーケード街の中程に、面白い店を見つけた。24時間営業の本屋だ。どうやら現状は「実証実験中」らしい。

書籍の取り次ぎ大手、株式会社トーハンと、デジテール ストア(旧称:MUJIN書店)を運営する株式会社Nebraskaの協業で始まった取り組みだ。デジテール ストアの実証実験第3号店「メディアライン大山店」(板橋区大山町4-4)として2024年3月15日から24時間営業をスタートしたという。

夜中に訪ねてみると、なるほどやっている。22時以降は無人営業だ。

有人 月~土 10:00~22:00、日・祝 10:00~21:00

無人 月~土 22:00~翌10:00、日・祝 21:00~翌10:00

店頭にあるQRコードからLINEの公式アカウントで友だち追加。無人営業の時間帯は、ドア横にあるQRコードを読込むと、自動ドアが開くシステムだ。夜間の会計は完全セルフで、キャッシュレス。購買履歴などをLINEで確認することもできるらしい。

職業柄、本はよく読む。近所にこんな店があったらさぞかし便利だろう。「引っ越そうかな」と思わず呟いてしまった。

何十年と地元に根付いた店がある一方で、こうした実験的な店舗も進出する大山。長く住んでも飽きのこない街と言えるだろう。大都市池袋から近いだけあって、家賃相場はそこそこ高いが、刺激を求める人にはオススメである。

末並 俊司:ライター

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