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炎上がプラスになる会社・マイナスになる会社の差 経営者が自ら発信をしていないのは「丸腰」

東洋経済オンライン / 2024年11月2日 16時0分

それがXやnoteなどのメディアを駆使すれば、企業自ら情報をコントロールできます。自分たちの考えを丁寧に伝えることができるようになり、ブランディングもうまくいくでしょう。

広告記事やタイアップ記事はどうでしょうか? たしかに多額のお金を払えば企業側の意図を持って外部のメディアに出ることはできます。ただそのコストは馬鹿になりませんし、自社の資産にもなっていきません。その点、企業がメディアを持っていればお金がかからない上に、長い目で見ても自社の資産になっていきます。コストの面でも、自社の資産という意味でも大きなメリットがあるのです。

「SNSでの発信はリスクだ」とおっしゃる方も多くいます。下手に動くと目をつけられるのではないか? 発信したらいつか「炎上」して、大変なことになるのではないか?そう思う気持ちもわかります。ただ僕からすると、それはただの思い込みです。冷静に考えてみると、発信自体がリスクになることは限りなくゼロに近いのです。

例えば最近炎上したニュースにはどんなものがあるでしょうか? 会社の不正、経営者絡みのスキャンダル、お客さんとのトラブル……日々SNSを眺めていると「炎上案件」が流れてきます。それでは、そのうちのいくつが「経営者の発信」「会社の発信」が発端となったものでしょうか?

かつて某中古車販売の会社が「炎上」したことがありましたが、その発端は会社の発信とはまったく関係がありませんでした。事実として経営に問題があり、それが明るみに出ただけです。世の中にはいろんな炎上案件がありますが、そのほとんどは炎上に値するような事実が発端です。「発信そのもの」が炎上の火種になることはほぼない。発信ではなく事実が炎上しているだけです。炎上するかどうかは「SNSをやっていたかどうか」とはほぼ関係ないのです。

自分の言葉で語れば、炎上すらプラスになる

「発信はリスクだ」と思い込んでいる人は「発信しないことのリスク」を見落としがちです。発信しないことにもリスクがあることを忘れてはいけません。

不正をしていた中古車販売会社のニュースを見て、多くの人が真っ先に「怖い会社だな」「あんまり利用したくないな」とネガティブな感情を抱いたと思います。ではもし、その会社がSNSのアカウントを持っていて、つねにお客さんと良好なコミュニケーションを取っていたらどうだったでしょうか?

会社の理念を語っているのを見たことがあったり、インターネット上で社長の人格が伝わっていたりしたら……おそらく印象が変わるはずです。「あの社長がそんな指示を出すかな?」と考えて、すぐにネガティブな感情が湧くことはなかったかもしれません。発信をしていないと、世の中の自社に対する印象は「0」なので、何か少しでも問題が起きるとすぐにネガティブに振れてしまうのです。

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