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炎上がプラスになる会社・マイナスになる会社の差 経営者が自ら発信をしていないのは「丸腰」

東洋経済オンライン / 2024年11月2日 16時0分

発信をしていないというのは「丸腰」の状態です。何か問題が起きても対抗する武器を持っていないのと同じ。普段からSNSなどでコミュニケーションを取っていれば、仮に何か炎上したときであっても、余計な「延焼」を防げます。発信をせずに会社や経営者の人格がまったく知られていない状態。それはむしろ、リスクなのです。

炎上をプラスに変えたスープストックトーキョー

逆に、うまくコミュニケーションができれば炎上すらプラスに持っていけます。2023年にスープストックトーキョーが、離乳食の無料提供を開始しました。それを発表した際、SNSでは批判の声が殺到しました。「そんなことをしたら親子連れが押し寄せて地獄絵図になるんじゃないか?」「依怙贔屓だ」「もう絶対に行かない」などなど。

このような炎上が起きると、会社は無味乾燥な「謝罪文」を出したり、口をつぐんでしまったりします。でも、このときの同社の対応は違いました。こんな発信をしたのです。

私たちは、お客様を年齢や性別、お子さま連れかどうかで区別をし、ある特定のお客様だけを優遇するような考えはありません。私たちは、私たちのスープやサービスに価値を見出していただけるすべての方々の体温をあげていきたいと心から願っています。皆さまからのご意見を受け止めつつ、これからも変わらずひとりひとりのお客様を大切にしていきます。

この発信はSNSを通じて広まり、多くの人に称賛されました。批判していた人の多くも納得する形となったのです。何よりもスープストックトーキョーの理念がきちんと伝わり、かえってブランドが磨かれました。それはすでに同社のブランドが出来上がっていたこともあると思いますが、炎上したときであっても、自分たちの言葉できちんと発信したからでしょう。

竹村 俊助:WORDS代表取締役

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