ここまで来た!先端AIで劇的に変わる「保険業務」 第一生命はAIアバター、住友生命は質問コンテスト
東洋経済オンライン / 2024年11月5日 7時40分
生命保険会社、損害保険会社問わず、「社会課題解決」が大きなテーマになっている。「週刊東洋経済」の臨時増刊「生保・損保特集号」は、保険会社の生き残りの条件となった社会課題解決への各社の取り組みをリポート。
さらに各社トップへのインタビューや、資産形成サービス、ヘルスケア、AI・テクノロジーなど最新の動きも網羅した。ここでは生損保各社におけるテクノロジー活用の最新動向を紹介する。
対話型AIアバターを活用
第一生命で試行中なのがAI集約型フレームワーク「デジタルバディ」と、対話型アバターのデジタルアシスタント「ICHI」(いち)だ。デジタルを活用して顧客に対する提案力を強化し、顧客との接点で満足度を高めるのが狙い。
前者は2026年度中の本格展開を目指して全国8拠点で試行中、後者は今年度下期でのビジネス検証の結果を受けて、実装のメドを検討する。
デジタルバディは営業職員の業務を支援するソリューション。営業職員は顧客と対面し、端末でAIアバターを使って会話する。音声録音に同意した顧客との会話はテキスト保存される。
ICHIは、対話型AIアバターの特性を生かした新たな顧客体験を目指している。ビジネス検証では、LINEでキャンペーンを実施したところ約40万人の「友だち」利用があり、ICHIとの会話(チャット)に臨んだ人は約1万人に達したという。
ICHIは、対面営業に苦手意識を持つ人でも抵抗感なく交流できる。保険の話題に限らず、お金や生活にまつわる身近な疑問に答えてくれる。保険業法などとの絡みもあり、同社では現在、資料請求などのURLを提示する導線をイメージしている。
住友生命は質問コンテストで利用を促す
住友生命は23年にAIチャットシステム「Sumisei AI Chat Assistant」(SACA)を構築。生成AIに対する利用頻度を高め、習熟度を上げて業務改善や効率化に役立てている。今年は本支社などでSACAが使える職員を対象に活用のコンテストを実施した。
ポイントは設問の仕方であるプロンプトにかかっている。プロンプトとは、AIなど対話形式のシステムでユーザーが入力する指示や質問のこと。適切な応答や結果を生成するためには、明確で具体的なプロンプトが必要で、生成AIコンテストはプロンプトコンテストでもある。
4月から3カ月間開催した第1回コンテストでは81件の応募があり、VBA/マクロ、文書作成、アイデア生成関係の3分野で全体の約6割を占めた。10作品が最終選考に残り、「Teamsで集めた情報の整理・成果物化」が最優秀賞に選ばれた。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
アシスト、生成AI導入1年で従業員1,300人の97%が業務に活用
@Press / 2024年10月29日 11時0分
-
ネオス、太陽生命の生成AIを活用した実証実験に参画
@Press / 2024年10月23日 11時30分
-
保険だけではない!「資産形成」ワンストップ支援 NISA、iDeCo…アドバイザーの育成にも注力
東洋経済オンライン / 2024年10月23日 7時30分
-
業務効率化と生産性向上を目的としたマーケットエンタープライズの生成AI活用について
PR TIMES / 2024年10月21日 15時45分
-
XOP、求人票作成サポートAI・採用マッチ度確認AI・スクリーニングサポートAIをリリース。法人向けChatGPT「OpsAI」内に搭載。
PR TIMES / 2024年10月18日 14時45分
ランキング
-
1東京証券取引所が取引時間を5日から30分延長 市場の活性化が狙い
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月4日 18時23分
-
2クレジットカードの正しい使い方は?持つなら多くても2枚までがベスト!【FPが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月4日 11時0分
-
3ベースフードに急浮上の大株主「食品のテスラだ」 「こんなチャンスは一生に何度もない」と大投資
東洋経済オンライン / 2024年11月4日 8時20分
-
4「スシロー」、国内の全正社員対象に平均6%の賃上げ…初任給は最大2万5000円
読売新聞 / 2024年11月4日 20時47分
-
5NYダウ反落、終値は257ドル安…大統領選前にリスクオフで一時400ドル超の下げ
読売新聞 / 2024年11月5日 6時28分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください