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「妻の愚痴に毎日付き合うのが苦痛」問題の解決法 「共感」と「同感」は似ているようで大きく違う

東洋経済オンライン / 2024年11月5日 19時0分

・別れた方がいいんじゃない?
・別れられないということは、まだ好きなんじゃないの?
・あなたがどうしたいかが大切なんじゃない?
・専門家に相談するべきなのではないか
・代わりに私が専門家に掛け合ってみようか?

ちょっとわかりづらいのですが、上記の発言には、相手に寄り添っているようで、じつは真っ先に自分の意見が現れています。いわば、同感だという自分の意見を、相手に通そうとしているわけです。

では、「共感アプローチ」とはどういう対応になるのでしょうか。

・「それはつらいね」

相手が感じているように、自分も感じとるだけ。

これが、共感アプローチです。

暴力も振るわれていて、身の危険もあるこの状態を、共感アプローチだけで済ませることは、男性脳ではありえないことでしょう。すぐにでも行動を起こし、解決に向かいたい衝動があるはずです。

ところが、ただ話を聞いて共感してほしいだけなのです。

この話をもとに私は、ビジネスの世界でも共感アプローチの姿勢を重視し、「アプローチの順番が大事」だと伝えています。

同感アプローチでは、自分の意見が先に来ます。これを上司が部下に行った場合、一見寄り添っているようであっても、上司は部下の話を聞かない、ということになります。

すると、部下も部下で、上司の指示に対して「なんであんな指示を出すんだろう?」「私はもっと違う方法のほうが良いと思う」と、自分の意見を先にして、上司の指示を理解しようとする働きが弱くなります。

逆に共感アプローチでは、相手の話を理解することが先に来るので、上司は部下の話をよく聞いてくれる。わかってくれる。すると部下は、上司の指示が理解できないときに、「きっと肯定的な意図があるんだろう」と想像したり、良いほうに解釈し、くみ取ってくれる働きが強くなります。

組織において、リーダーが同感アプローチなのか、共感アプローチなのか、どちらなのかによって、部下も上司に対して同感アプローチにも、共感アプローチにもなってしまうのです。

順番として、まず共感を示し、その後、どうするか、意見をすり合わせる。その順番を守れば、組織はうまくいきやすくなります。

■奥さんの愚痴にどう付き合うか

男性脳、女性脳の話に戻ります。女子高生同士の会話に男性がついていけないのは、単純な世代ギャップだけでなく、問題に対する向き合い方が異なるからです。

「彼氏とこんなことがあって……」

「え? ほんとに? サイテー。私もさ、同じようなことがあってさ……」

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