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なぜ「ダイソー釣り具」に私たちは魅了されるのか 「100均ビジネスの救世主」になりうる商品の顔ぶれ

東洋経済オンライン / 2024年11月5日 9時30分

100均グッズと言われると、プラスチックケースやキッチン用品などが思い浮かぶ。これらは封を開けても、一日で処分するなんてことはしないだろう。しかし、魚釣りの仕掛けは違う。一度竿にセットして使用した仕掛けを使うのは、その日限りだ。別日に同じものを繰り返し使うことはほとんどない。特にサビキ仕掛けは切れたり、絡んだりしやすく、ちょくちょく付け替えるため数も必要になる。仕掛けとは使い切り品なのだ。

釣り人は安い仕掛けを多めに買っておき、釣り場でどんどん消費する。次の釣りのために、また買って使い切る。これぞ、100均の真骨頂、ザ・薄利多売の商売ではないか。惜しみなく使ってもらえるように売値は100円に抑え、回転率のほうを上げる。一回使ったらはい終わり、また買いに行く必要がある商品をどんどん増やしていくことが、100円ショップの売り上げを助けると見たが、どうだろう。

なお、ダイソーでは釣りエサまで売り始めた。袋に入ったイカやアサリの生エサタイプで、魚を寄せる集魚剤も配合してある。むろん、封を切ったら使い切るしかない。エサの量は少なめなので、2袋3袋とまとめて買っていく人もいるだろう。なにせ針とエサがなければ、そもそも釣りにならないのだから。

買っても買っても終わりがない「紙モノ」沼

使い切りとは別の視点で、もう一つ注目したい商品カテゴリーがある。「紙モノ」だ。100円ショップの文具コーナーを覗くと、色とりどりのシールやマスキングテープ(通称マステ)、ふせんや折り紙がぎっしり並んでいる。

折り紙といっても、ただの単色ではない。透ける素材だったり、クラフト紙タイプだったり、英字柄や小花柄だったりと百花繚乱だ。「いったい何に使うんだろう」と思うような、アンティークな英字新聞や楽譜、植物図鑑のページを印刷したペーパーなどもある。中でもセリアでの充実ぶりはなかなかだ。この紙モノは何に使うのだろう。

その手掛かりになるものがある。「ジャンクジャーナル」をご存じだろうか。ジャンク=役に立たないこまごましたものを、ページに張り付けた手帳といったイメージで、貼るのは古本の切り抜きやラッピングペーパー、チケットや便せん、ポストカード、シールやラベルなど、紙なら何でもいい。スクラップブックに似ているが、何かテーマがあるというより、とにかくかわいい紙モノやシールを組み合わせてコラージュし、ページを目いっぱいデコることが身上だ。さらに、その上に小さなポケットやリボンを貼り付けて、そこにメッセージカードや写真を入れたり挟んだり。

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