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東京で「お金のない若者」が排除され起きている事 ディズニーも高嶺の花、カフェすら混んで座れない

東洋経済オンライン / 2024年11月6日 8時35分

そんな彼らが買い物などをしてちょっと疲れた……どこかで休もう、でも、カフェはどこも混んでいて座れない、といったときどこで休むのか。その答えの一つがMIYASHITA PARKである。

テレビ朝日のニュース番組「グッド!モーニング」で10月24日に放映された「渋谷に『ジベタリアン』再び 大規模開発で居場所なくなる 若者の街がビジネスの街へ」では、渋谷の若者たちが、MIYASHITA PARKに集まる姿が特集されている。

筆者はこの企画でインタビューを受けており、以前からMIYASHITA PARKに多くの若い人が集っていることに注目しつつ、フィールドワークを重ねてきた。

MIYASHITA PARKは「公園」の名の通り、無料で出入りができ、基本的にずっとそこにいることができる(ただ、23時までという制限はある)。ここに集う人々は、屋上公園に設置された芝生で寝っ転がって話したり、夜になるとそこかしこでTikTokの動画を撮っている。しかも興味深いことに、制服を着た高校生と思しき集団も多い。若者の中でも特に若い、10代から20代前半ぐらいの人々が多く集っているのだ。

「渋谷から若者がいなくなった」とよく語られるが、ここを見ると、まったくそう思えない。実際、「グッド!モーニング」の取材で、次のように20代の来園者が語っている。

「行く場所が特にないときとかに、とりあえず行ってみるみたいなのはあるかもしれない。無料休憩所みたいな」

座る場所が少なく、カフェも混んでいる……そんなときに、若者たちが向かうのがMIYASHITA PARKなのだ(ここでは触れないが、そもそもMIYASHITA PARK自体がホームレス排除の問題とあわせて『ジェントリフィケーション』の顕著な例として扱われてきたが、むしろ「若年層」に注目すると反対のことが起こっている)。

若者がたむろする空間が減った渋谷

単にいまの若者がMIYASHITA PARKに集まっている、だけなのかもしれない。

しかし、かつてはもっと渋谷の全域に若者たちがたむろしていた。

私の手元にPARCOのシンクタンク「ACROSS」が2000年の渋谷を調査した『SHIBUYA 2000 REPORT』がある。これは2000年の渋谷で、どこにどのような人々が集まっていたのかをまとめていて、センター街周辺では「宇多川交番前」や「西武百貨店渋谷店A館」「HMV前(現・IKEA)」など若者がたむろしやすい場所がいくつかあると書いてある。

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