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「それは違う」「嫌だ」そう言える人は素敵だと思う ジェーン・スー×桜林直子が雑談で交わした事

東洋経済オンライン / 2024年11月7日 14時0分

その場所でうまくやれるか、じゃなくて、自分が望んでいるか、自分が本当に興味を持ってやっているか(画像:徳宮なっつ/PIXTA)

“生きづらさ”の正体ってどこにある?

TBSラジオ人気Podcast番組「となりの雑談」でジェーン・スーさんと桜林直子さんが時間をかけて丁寧に言葉を交わしてきた内容から「生きるヒント」を紹介。

書籍『過去の握力 未来の浮力 あしたを生きる手引書』より一部抜粋して、お届けします。

内側から湧いてくる欲

<サクちゃんの話>

知り合いがやっているワークショップを手伝っていたときに、「自分を表す動詞を見つけよう」というワークがありました。

それをしていると気分が上がる。やるなと言われても勝手にやってしまう。やっていると楽しい。止められたら苦しい。自分が自分でいられること。なくなったら自分ではないと思うこと。ほっといたらしてしまうこと。そんな動詞を見つけるという内容でした。

わたしの動詞は3点セットで「考える、わかる、言語化する」でした。

面白かったのが、その場にいた人全員の動詞が違ったことです。

踊るとか、整理整頓するとか、光を当てるとか。それぞれの性質があるんだなと実感しました。

この動詞を見つけるワークのなかに、「お金のために働かなくていいとしたら、毎日何をして過ごしますか?」という問いがありました。その問いにわたしは「雑談していたい」と答えました。「みんなもそうじゃないの?」と思いましたが、これもまた全員が違う答えでした。

このとき、自分が人とのおしゃべりが相当好きだということをはっきり自覚しました。こんなにもみんな違うのなら取り合いになるわけでもないし、わたしはわたしの「好き」をどんどんやってもいいはずだと思えて、雑談の仕事を立ち上げるに至りました。

職場疲れによって休職している方と話をする機会がありました。体も心も疲れているように見受けられましたが、週に一度の趣味の習い事にはちゃんと通えていました。

人との関わり方が不器用な方で、それが休職の原因でもあったので、毎回大勢の知らない人と関わる習い事をして大丈夫かなと心配しましたが、「自分がやりたくてやってることだといつも気になる他人の目が全然気にならないんです」とおっしゃる。それだと大きく頷きました。

本当に興味や関心があることに対して人は真摯に向き合います。たとえ人の目を気にする性格であっても、本当に自分がしたいことに集中していると周りが目に入ってこないのです。

その場所でうまくやれるか、じゃなくて、自分が望んでいるか、自分が本当に興味を持ってやっているか。そこが本当に大事なのだと思います。

「役に立ちたい」は自分の欲か

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