メトロ上場で注目、鉄道「株主優待」おトクなのは? 乗車券や割引券、JR4社と大手私鉄15社を比較
東洋経済オンライン / 2024年11月7日 6時30分
京王電鉄、相鉄ホールディングス、阪急阪神ホールディングス、西日本鉄道も、100株だと年2回、それぞれ2枚の乗車証(阪急阪神HDは乗車2回分のカード、阪急電鉄・阪神電鉄両方で使える)が発行される。西武ホールディングス、東武鉄道、京成電鉄、京浜急行電鉄は年1回だ。
もらえる枚数が多いのは近鉄グループホールディングスで、延長約500kmにおよぶ近鉄全線で使える「近畿日本鉄道線沿線招待乗車券」が年2回、それぞれ4枚(年間8枚)発行される。鉄道に加えてバスでも使えるのは東急のほか、西武、京急、西鉄の各社だ。京成と相鉄は、100株だとグループ施設の優待券などはない。
充実の大手私鉄、JRは「渋め」
最低200株必要なのは東京メトロ、名古屋鉄道、京阪ホールディングス、南海電気鉄道。名鉄は「株主優待乗車証」の発行は600株以上だが、200株以上で年1回発行される株主優待券に「株主招待乗車証」が4枚ついているため、実質的に200株で年間4枚、名鉄全線で1枚につき片道1回使える乗車証が手に入る。
京阪HDは、年2回の全線優待乗車券3枚に加え、諸施設の株主優待カードや「ひらかたパーク」招待券、百貨店の優待券がある。南海は6回使える乗車カードが年間2枚。同社は鉄道の優待は200株以上だが、グループ施設などの「株主ご優待チケット」は100株以上でもらえるのが特徴だ。
大手私鉄の中で最低株数がもっとも多いのは小田急電鉄で、500株以上となる。500株の場合は年に2回、電車全線優待乗車証4枚、百貨店やスーパー、ホテルの割引券、飲食その他のサービスが割引となる優待券が発行される。500株は78万円程度だ。
これまで見てきたとおり、大手私鉄各社は株主優待が充実している。とくに沿線で役立つ内容が多く、沿線住民に株を買ってもらい、さらに愛着を持ってもらおうという姿勢がうかがえる。
一方、株主優待という観点では「渋い」といえるのがJR各社だ。その中で一番充実しているといえそうなのはJR九州。全線の普通・快速列車に乗れる1日乗車券が100株につき年間1枚発行されるほか、グループ施設の優待券が2500円分、日韓を結ぶ高速船クイーンビートルの割引券がもらえる。ただしクイーンビートルは浸水隠蔽問題で現在運休している。
ほかのJR3社は乗車券ではなく「割引券」だ。JR西日本は100株の場合、片道1人の運賃・料金が5割引きとなる券が年1枚。このほかグループ施設などが割引となる優待券、京都鉄道博物館の入館割引券がある。JR東日本は300株で運賃・料金が4割引きとなる券が年1枚だ。以前は100株以上だったが、株式分割(1株につき3株の割合)によってこのようになった。このほかに株主サービス券がもらえる。
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