1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

世界一の「オランダ教育」現地日本人が見たリアル ブログやSNSで語られる「素晴らしさ」は本当か

東洋経済オンライン / 2024年11月9日 10時0分

「オランダの教育」が注目されている(写真:FamVeld/PIXTA)

5年ほど前から「オランダの教育」が注目されている。

【写真で見る】アムステルダム中央駅。東京駅のモデルになったという説もあり、どことなく雰囲気が似ている

きっかけの1つが小学校で行われている「イエナプラン教育」がテレビなどで紹介されたこと。そしてもう1つが2020年にユニセフが発行する子どもの幸福度に関する調査「レポートカード16」にて、オランダが総合1位を取ったことだ(ちなみに日本は38カ国中20位)。

【写真で見る(全5枚)】5年ほど前から注目されている「オランダの教育」を写真で見る

そんなオランダの教育を受けるために移住する家族も増えており、ブログやSNSではその素晴らしさがよく伝えられている。しかし、それらを見ると、筆者が知っているオランダの小学校とはかなり異なる。

これはどういうことなのか。世界100カ国以上の現地在住日本人ライターの集まり「海外書き人クラブ」の会員で、現地在住8年の筆者がその実情に迫る――。

「宿題もテストもない」は本当?

「オランダの教育が素晴らしい」とされる1つに、勉強へのプレッシャーが少なく、のびのびと子育てができる点や、学校制度そのものについて紹介されている。例えばこのような感じだ。

1 宿題がない!
2 テストがない!
3 イエナプランやシュタイナー教育など、オルタナティブ教育がたくさん!
(※オルタナティブ教育:一般の学校で行われている伝統的な教育とは異なり、独自の理念や方針による教育)
4 どんな学校も学費がタダ!
5 好きな小学校を選べる!
6 塾も受験勉強もない!

ではこれらが本当なのか、具体的に見てみよう。

1 宿題がない!

ある。

日本の学校のように「毎日出る」のではなく、「週に一度、まとめて提出」だったり、テスト前だけの場合も。学校向けに販売されるドリルやプリントといった副教材ではなく、オンラインの教材を学校で印刷して配布することが多い。

ただし、オルタナティブ教育の学校ではまったく宿題がない場合もあり、そこから「オランダの小学校=宿題がない」という説が広まったようだ。

2 テストがない!

ある。

多くの小学校では習熟度を確認する単元テストや、地理など地名を暗記するテスト、オランダ語もスペリングや発音などのテストがある。だが上述同様に、テストがない学校もある。

3 イエナプランやシュタイナー教育など、オルタナティブ教育がたくさん!

そこまでたくさんではない。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください