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過去最多掲載「ミシュラン東京2025」を読み解く 「世界で最も星が多い」東京であり続ける理由

東洋経済オンライン / 2024年11月9日 9時10分

小林氏は今回、東京でも自身の監修店「エリタージュ バイ ケイ コバヤシ」が新たに一つ星、「ケイ コレクション パリ」がセレクテッドに選ばれた。

また小林氏は、木村拓哉氏や鈴木京香氏が出演するドラマ「グランメゾン東京」の劇場版映画として2024年冬に公開される『グランメゾン・パリ』の料理監修も務めており、「ミシュランガイド東京2025」の発表セレモニーには木村拓哉氏と玉森裕太氏がゲストで登場した。

2025年に新しく星を獲得したのは15軒。そのなかで「クリエイティブ」という新たなカテゴリーで「山」が一つ星を獲得した。

「山」は、デザートを中心にしたレストランだ。作り立てのデザートのその時限りのおいしさを数品のコース料理仕立てで提供する。

デザートが独立してひとつのコースを提供するレストランはここ数年増えており、その中でも「山」は最も知られた店の1軒だ。同じカテゴリには、セレクテッドでもう1軒「ハルカ ムロオカ」が選ばれた。

2024年新設、星の数より多い「セレクテッド」とは

ミシュランの「セレクテッド」は、東京版では2024年から始まった。星についで「ミシュランがお薦めする料理」という、選定基準に比較的含みのある位置づけだ。

セレクテッドは東京では設定されてまだ2年目にもかかわらず、現在227軒が選定されており、一つ星から三つ星をすべて合計した170軒よりも多い。

セレクテッドの内訳は、ミシュラン公式サイトで2023年から始まったお薦め店の「先行公開」店舗を中心に、かつて一つ星やビブグルマンだったレストラン、また、開業して年数が経っている店も順次追加されている。

セレクテッドには歴史ある店も散見され、2025年にはたとえば京橋の「シェ・イノ」(1984年開業)や銀座の「ロドラント ミノルナキジン」(2008年開業)などが新たに選ばれている。

セレクションの全体像の変化

ここで、今回の東京のセレクションから何が読み取れるか、一歩引いて全体像から見てみたい。

セレクテッドに選定されたレストランの増加で全体の掲載軒数が増えたことで、セレクション全体としては一定のクオリティのレストランを探す選択肢が広がった。

一方それと引き換えのように、ここ2年で二つ星、一つ星、ビブグルマンの軒数が減っている。

昨年(2024年)は、前年の一つ星が10%(11軒)減り、ビブグルマンが222軒からほぼ半分になった。今年(2025年)もその傾向がより進んでいる。

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