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なぜ年を取ると「しょうゆをドバドバ」かけるのか 高血圧になると腎臓にも負担がかかってしまう

東洋経済オンライン / 2024年11月10日 16時0分

社会が便利になって、医学も進歩したことで、日本では高齢化も進みました。年齢を重ねるほどに腎臓の機能が少しずつ低下していくのは、自然な現象なのですが、メタボリックドミノはそのスピードをグンと上げてしまうのです。

腎臓が自力で体のゴミ(老廃物)を排泄できなくなると、医療機器でゴミを取り除く人工透析などが必要になります。その患者数は、増加の一途をたどっています(下のグラフ参照)。

ただ、どうか慌てないでください。慢性腎臓病イコール人工透析ではありません。あくまでも、かなり悪化した場合に人工透析が導入されるのであって、慢性腎臓病の患者さんの中でも2.2%程度だからです。

自分の腎臓に働いてもらいながら、これからの長い人生を楽しく過ごすために、腎臓への負担を取り除いて、機能低下のスピードをリセットさせましょう。

年を取ると「しょうゆドバドバ」をやってしまう

「塩分をとり過ぎると、血圧が上がる」。みなさんは、きっと耳にタコができるほど、このフレーズを聞いていますよね。

腎臓は血管の塊であるので、高血圧になると負荷がかかってきます。そのため、血圧を上げないようにすることが重要になってきます。ただ、「では、どうして塩分で血圧が上がるのでしょうか?」と尋ねられると、よくわからない人のほうが多いのではないでしょうか。

ここからは、塩分と血圧との関係について説明します。

私たちの体内にある水分、つまり体液には、ミネラルなどさまざまな物質が溶けています。物質が溶けている濃度が一定に保たれることで、全身の細胞がきちんと働けるようになっているのです。

塩分も、体液に溶け込んでいます。ですから、食べ物や飲み物で摂取した塩分は、体内に吸収され、体液に入ってきます。その量が多くなると、当然、体液の塩分濃度が上がってしまいます。

すると、体は「これは大変!」と反応して、のどの渇きを感じさせて水を飲ませたり、体内に水分をため込むなどして、塩分濃度を元に戻そうとするのです。言いかえれば、塩分をとればとるほど、体液の量が増えるのです。

「塩辛いものを食べ過ぎたから、むくんじゃった」という経験は、よくありますよね。摂取した塩分のぶんだけ体液が増えて、皮膚の下にたまっている状態が、むくみです。

塩味を感じる機能が「若い頃の12分の1」に

体液が増えるということは、体液のひとつである血液も増えるということでもあります。そのため、全身から心臓に戻ってくる血液も、心臓が全身に送り出す血液も多くなります。

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