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坂口安吾の「堕落論」東大生にこんなにも刺さる訳 戦後の作品だが、現代人にも通じるメッセージ

東洋経済オンライン / 2024年11月11日 13時0分

「今が初恋」は、明らかに勘違いですよね。でも、幸せな勘違いだと思いませんか?同時に、人間はどんなに大きな失敗をしても、乗り越える強さ・したたかさを持っていると言えるとも思います。大恋愛の末に失恋して、死ぬほどつらい思いをしたとしても、次の恋を初恋と呼んでいい。そういうしたたかさを持っているのではないか、と。

明るい希望を与える1冊

現実はとても無情なもので、この本が発売された戦後は「戦争で死んだほうが、よかったのではないか」「生き残ってしまって、申し訳ない」と感じる人も少なくなかったといいます。

そんな中で、「堕落論」は「そう思う感情は間違っていないけれど、それでも、生きて、堕ちようよ」と優しく諭してくれます。堕落論というタイトルでありながら、この本はとても明るいメッセージを伝えてくれているのです。

意地汚くてもいい。堕落してもいい。堕落することを否定したら、生きることを否定することになる。だったら、何度失敗しようが、汚くなっていこうが、それでもそれと向き合って生きていくべきなのではないか。

「今が初恋」でいいし、「あれがダメならこれでいこう」でいい。生きていくというのは、そういうことなのではないか。この本は、時代を超えて、そんな教訓を伝えてくれているのだと思います。

西岡 壱誠:現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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