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若手社員必見! 厄介な「数字に強い上司」の攻略法 「推しの数字」がわかれば"根性タイプ"より簡単

東洋経済オンライン / 2024年11月12日 11時0分

この構造を一般化すると、次のように表現できます。

「◯◯が好きな人には、好きな◯◯が必ずある」

この一般論を、この記事のテーマに適用すると、

「数字が好きな人には、好きな数字が必ずある」

となります。

この記事の主題は「数字に強い上司」でした。この人物はある意味で、数字が好きな人です。つねにデータを確認し、分析し、経営層にも数字で説明ができる人物でしょう。「数字」という言語が好きでなければ、そのような仕事ができるはずがありません。

すなわち、この人物には好きな数字が必ずあるということになります。これは、「7」のような具体的な数字が好き、ということではありません。「営業利益率」や「売上高」のような、自分の仕事において大切にしている数字、つねに気にして追いかけている数字、過去の経験から重要だと信じている数字が必ずある、ということです。

「数字に強い上司」はつねに数字を用いて話しています。「もっと営業利益率を気にして仕事をしてください」「今月の数字、営業利益率はどれくらいで着地しそう?」といった発言があれば、明らかにこの人物は営業利益率という数字が「推し」です。

「数字に強い上司」に何かを説明する際には、「推しの数字」を入れてコミュニケーションをすることが有効になります。先ほどの例であれば、「営業利益率という数字の入った説明」が効果的であり、その上司が求める「定量的な説明」なのです。

そのため、「数字に強いタイプの人」を上司に持ったら、上司の発言を普段からよく聞くことが大事です。数字が苦手なタイプの若手は、上司の「推しの数字」を押さえることを強く推奨します。

ただ闇雲にデータをいじくったり、数字に強くならねばと勉強をしたりしても意味はありません。逆に言えば、上司の「推しの数字」さえ押さえておけば一気に視界が開けます。

「根性タイプ」よりも攻略しやすい

企業研修などでお会いする若手のビジネスパーソンは口を揃えて「数字に強いタイプの上司」をやっかいな存在だとおっしゃいます。

しかし視点を変えれば、数字に強いタイプの人は「推しの数字」にはとても素直です。その数字が「左に行け」とメッセージを発しているのであれば素直にそうするのがこのタイプ。そういう意味で、じつはとても攻略しやすい相手とも言えます。

ですから、いわゆる「気合」や「根性」といった文脈が好みの上司のほうが攻略は難しくやっかいな相手です。その日の気分や個人的な好き嫌いでコロコロと主張や意思決定の基準が変わってしまうタイプだからです。

私はこのエッセンスを若手の研修では伝えますが、合理的な人ほど実は攻略しやすいというメッセージに「目から鱗でした」「とても刺さりました」「その視点はありませんでした」という好意的な反応を数多くいただきます。それだけ彼らは仕事の現場で「数字に強い上司」への対応で苦しんでいるのでしょう。

しかし攻略するヒントは実にシンプルで当たり前のことであったりします。重要なキーマンの好みを知る。ただそれだけです。

もしあなたが大切なビジネスパートナーを会食に招くとしたら、その相手の食の好みを事前にリサーチするはずです。それと同じことを、あなたも普段の仕事において実践してみてください。ヒントは必ずその相手が自ら言葉として発しているはずです。

深沢 真太郎:BMコンサルティング代表取締役、ビジネス数学教育家

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