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北海道の「ペンギンベーカリー」東京出店の内幕 西武国分寺線「恋ヶ窪駅」の行列ができるパン屋

東洋経済オンライン / 2024年11月12日 10時0分

名物のカレーパンを買いにきたというご近所の女性客の声。

「ここはいつも並んでいる。オープン時は入店規制がかかった。でも東京の初店舗をここに出したのは意外」

立地については誰もが不思議に思うようだ。

店内は広く、周囲の棚、中央の陳列台にぎっしりとパンが並ぶ。店奥の厨房から「〜〜焼き上がりました」の声がして、スタッフが客の列を縫いパンを並べていく。焼きたてを味わってもらうため、天気や時間、客入りなどのタイミングを見ながら店内で少しずつ焼いているという。

手頃な価格設定で、毎日食べられるパン

レジ前に並ぶ客のトレーを見ると、カレーパンフォンデュ、あんぱんらしきパン、ペンギンパンなど、1つの種類を大量に購入していく客も。お土産用途かもしれない。

確かに、パンをお土産にするニーズはあるようで、この店でも可愛らしいギフトボックス(有料)が食パン専用のものと、パンを詰め合わせられる平型ケースの2タイプ用意されている。

価格を見ると200〜300円前後だ。外国産小麦の値上がりで、国産小麦を使ったパンが比較的お手頃に感じられるようになっているのも、同チェーン人気の理由の一つだろう。

味のほうも確認すべく、持ち帰って試食した。

カレーパンフォンデュ(290円)、北海道産牛のカレーパンフォンデュ(360円)はいずれもカレーパングランプリで優勝したパン。中にカレーのほかチーズが仕込まれている。カレーはスパイシーながらまろやかでチーズと調和し、小麦の味わいや歯応えもしっかり感じられる。北海道産牛のほうも、ごろっと存在感がありながらとろけるように柔らかい肉が入っていて、満足感がある。

注目は「札幌ソウルフードちくわパン」(270円)。かぶりつくと、もちっとしたパンの歯応え、ちくわの濃厚さにツナマヨが加わって、ビールにでも合わせたいような味わいだ。

「もちべえ」(240円)はシュガー、シナモン、きなこの3つの味があるが、今回きなこを選んだ。ドーナツのような外見だが、意外にもきなこの甘みだけ。おかずに合わせてもよさそうだ。

「とべない食パン」(1斤380円)、「ペンギン食パン」(590円)はいずれもトーストに。とべない食パンのほうは柔らかいが、噛み締めると跳ね返るような感じがある。ペンギン食パンは練乳入りだそうだが、甘さはほんのりで、サクッとした歯応えとパンの香ばしさが感じられた。

ことさらに東京進出の意図はなかったという同チェーンだが、社長の高山氏によると、2027年3月期の10周年までに100店舗を目指したいという。どのような戦略で展開していくのだろうか。

コロナ禍でニーズを確信

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