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トラブル時の「新幹線ホテル」実際に泊まってみた 車内で何人が寝ているのか、快適に眠れるか

東洋経済オンライン / 2024年11月12日 6時30分

これは、帰れない……? もし無理をして帰ったとしても、ものすごく時間がかかりそうだ。大雨だから、地元駅からはタクシーを利用したいが、駅にタクシーがいるのかもわからないし、大行列に違いない。

いろいろ想像した結果、休憩用列車、つまり「新幹線ホテル」を利用させてもらうことに決めた。

「まもなく16番線に到着するひかりが、そのまま休憩用列車になります。ホームでお待ちください」と駅員さんが案内してくれた。構内で開いているコンビニがないか聞いてみると、「通常は休憩用列車のホーム売店が開くと思います」との回答。なるほど、それは助かる。

ほどなくして16番線に「ひかり668」が15分ほど遅れて到着。これは新大阪20時45分発の新幹線だ。乗客が降りるといったんドアを閉められ、車内清掃が終わるのを待つ。

再びドアが開いたのは0時前。「新幹線ホテル」を利用する人たちが乗り込んでいく。念のため、駅員さんにどの車両を使ってもよいのか聞いてみたら、どこを使ってもよいという。私は喜んでグリーン車に向かった。選んだのは8号車の8番の席、窓側を陣取った。こんなときでも縁起を担ぐ日本人。

グリーン車の座席を最大限にリクライニングさせて、くつろぐ。普通車両は2列と3列、5列シートだが、グリーン車両は4列。座席の幅、座り心地などが普通車に比べて快適だ。滅多に乗らない席を堪能させてもらう。電源が幅広い肘掛けに2カ所あるのも使いやすい。

列車内では何人が寝ていたのか?

ふと、思いついた。もしかしたら普通車両3列シートの肘掛けを上げ、全部最大限に倒して横になったほうが、ベッドに近く、くつろげるのではないか。

隣の7号車に行き、3列シートの肘掛けを上げ、リクライニングして横たわってみた。身長159cmの私だが、ふくらはぎから下が座席からはみ出た。シートの幅も広いとは言えず、それほど快適ではなかった。

グリーン車に戻ると、座席を向かい合わせにして足を投げ出してくつろいでいる人もいた。私もまねしてみたが、グリーン車は座席間の幅も広いので、私の身長では足先が引っかかるくらいで、あまりくつろげなかった。高身長の人ならいいだろう。

その後に到着した新幹線や、ほかの普通車両にいた人も、グリーン車に移動してきた。私のいる8号車には私含め4人。それぞれ点々と陣取っている。

気になったので全車両の乗車人数を数えたら、目測で20人足らずだった。こんな少人数でも車両を開放してくれるとは、なんてありがたい。ちなみに16両のうち3両、8〜10号車がグリーン車に当たる。乗客ほとんどがこの3両に集中していた。

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