百田尚樹「"子宮摘出"発言」どれほどヤバすぎたか 「フィクション」で許されるラインとの境界線は?
東洋経済オンライン / 2024年11月12日 15時30分
この投稿により、筒井氏の作品が韓国で出版停止になるに至った。そして日本でも激しい批判を浴びることとなった。筒井氏は謝罪してはいないが、投稿は削除したようだ(筒井氏本人は、「ツイッター社が不表示にしたらしい」と述べているが)。
筒井氏はこれまでも不謹慎な内容の小説を多々発表しており、投稿にも政治的なメッセージ性はない「フィクション」と捉えられたため、擁護的な意見も少なからず見られたし、筒井氏本人へのイメージダウンも比較的軽微なものにとどまった。
その後、筒井氏の作品はTikTokで再度注目され、時代を先取りする作家として再評価されるに至っている。
百田氏のホンネが透けて見えてしまっていた
一方で百田氏の場合は、政治家でもあるし、作家時代から保守派としての発言を繰り返してきたし、今回の発言は少子高齢化に対する対策を議論する中で出てきた発言だ。フィクションとして語ったとしても、百田氏の政治的な思想と切り離して捉えることは難しい。
もし百田氏が、このまま少子高齢化が極限まで進行した日本社会をディストピア的に語ったとしたら、ここまで問題にはなかっただろう。
百田氏の発言は、彼のホンネが透けて見えてしまっていた――少なくとも、視聴者の多くにはそのように見えてしまった。
例によって、当該発言を行った動画は削除されていない。本当に「発言が間違っていた」と思うのであれば、投稿は削除するはずである。百田氏の説明から推測すると、「発言には問題があったが、SFとして語っているから、削除までする必要はない」といったところだろうか。
トランプ氏は大統領に返り咲くことができたが、日本では、極端な発言をする政治家がアメリカほど支持を集めることはないだろう。
西山 守: マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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