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第2次石破内閣発足も、混乱極める「宙づり国会」 「玉木氏不倫」少数与党とバラバラ野党の"遭遇戦"

東洋経済オンライン / 2024年11月13日 10時0分

(写真:© 2024 Bloomberg Finance LP)

自民、公明両党の連立による第2次石破茂内閣が11日夜、発足した。「10・27衆院選」での与党大敗で、30年ぶりの「少数与党」内閣となったことで、石破首相は今後、「出たとこ勝負の未知との遭遇」(自民長老)という厳しい政権運営を余儀なくされる。

その一方で、野党陣営も「足の引っ張り合いで各党バラバラ」(立憲民主幹部)というのが実態で、各党幹部もほとんど未経験の「宙づり国会」(ハングパーラメント)が、政局の行方をいっそう不透明にしている。

そうした中、衆院選での議席4倍増という大躍進で一躍「政局の主役」となった国民民主党が、玉木雄一郎代表の不倫発覚で「進撃に急ブレーキ」(政治ジャーナリスト)がかかり、国民の圧倒的支持を受けた「103万円の壁」見直しをめぐる自公両党との交渉にも影響が避けられそうもない。

これに対し、圧倒的野党第1党となった立憲民主党も、11日の首相指名選挙で日本維新の会、国民民主など他野党の協力が得られず、満を持して臨んだ野田佳彦代表が石破首相に大差で敗れるなど、衆院選での「政権交代が最大の政治改革」という公約も“空証文化”しつつある。

「実質的最高権力者」森山裕幹事長の動き

そうした状況を踏まえ、辛うじて政権維持にこぎつけた自民党は、「実質的最高権力者」(党長老)の森山裕幹事長を中心に、権謀術数も駆使して野党を分断し、年末以降の国会攻防での野党攻勢をかわす構え。さらに「野党の最大最強の武器となった内閣不信任案には解散で対抗」する構えをにじませることで、来夏の参院選での敗北による「自公政権崩壊」の回避を狙う考えとみられる。

これに対し、次期参院選勝利による政権奪取を狙う立憲民主は、野田代表が32の1人区での「野党統一候補」擁立に向け、各党に協力を呼び掛けている。しかし、今回衆院選での議席減で代表交代となった維新や、大躍進の国民民主、れいわ新選組などは「立憲民主主導の候補者調整には応じない」(選挙アナリスト)との見方が多く、「バラバラ野党のまま参院選もしくは衆参ダブル選になだれ込めば、自公政権の延命につながる」(政治ジャーナリスト)だけに、各党リーダーの判断が問われる状況が続きそうだ。

衆院選を受けての特別国会は11日召集され、同日午後の衆院本会議での首相指名選挙を経て、石破自民党総裁(67)が第103代首相に改めて選出された。衆院で与党が過半数(233議席)を割り込む状況下、首相指名選挙は30年ぶりの決選投票での決着に。これを受け同夜の皇居での首相任命式と閣僚認証式を受けて、自民、公明両党の連立による第2次石破内閣が発足した。

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