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わが子にイライラする親は根本「3原則」を知らない【再配信】 その場の子どもの行動ではなく「心」を見よう

東洋経済オンライン / 2024年11月14日 14時0分

(2)子どもの行動を変える前に、心を見る

次に、親が先に変わるということですが、どのように変わればいいのでしょうか。それは、子どもの行動に注目するのではなく、子どもの心の状態に注目していきます。例えば、やらない、ダラダラしているなどの表面的な子どもの状態を注視するのではなく、なぜやらないのだろうか、なぜダラダラしているのだろうかと子どもの内面的な気持ちの部分にフォーカスしていきます。これが、行動ではなく心を見るということです。

人は一般的に、行動が変わるためにはまず心が変わってから行動を起こすものです。それを親が無理やり子どもに行動(例:勉強させる)を促せば、当然子どもは反発、反抗してきます。とくに自我が出てくる年齢であればなおさらです。「人は心が変わってから、自発的に行動するようになる」という原理を知っておくとよいかもしれません。

すると次に、子どもの心をどのように変えていけばよいか気になると思います。それが次の3つ目です。

(3)上から目線より、水平目線

親から子どもを見ると、どうしても子どもは自分より“下”の立場にいると考える傾向にあります。そのため、親は上から目線の対応を取りがちです。親子で年齢差も相当ありますし、自分が産んで育てているという認識があるとなおさら、「自分が何とかこの子をしっかり育てなくては」と思うようになることは自然なことです。

しかし、子どもから親を見ると、親を自分よりも上の立場の人という認識はほとんどないと思われます。もし、親を上の立場と思っているのであれば、タメ口はきいてきません。反発、反抗などもってのほかです。江戸時代の武家社会のような封建的な家庭であれば、子どもはお父様、お母様と上の立場であるという認識があるかもしれませんが、現代社会において、そのような認識は薄いのではないかと思います。

したがって、「親は子どもを下に見る一方で、子どもは親を上には見ていない」ことでトラブルが起こっていると考えられます。ではどうすればよいでしょうか。

それは、子どもと対等の目線でいることです。対等とは、「子どもを1人の人格を持った人間として尊重して対応する」ということです。

すると子どもの置かれている状況、気持ちに意識が向かいます。いわゆる「共感」している状態です。

「共感」段階で終えておく水平目線

共感ができたら、次に心を変えてあげたい(やる気にさせたい)と思うかもしれませんね。しかし、これまでの筆者の経験では、ここで子どもの心を変えるのではなく、「共感」段階で終えておくことが適切だと考えます。変えようと作用すると、作用反作用の法則(押すと反発する)が働くため、子どもの気持ちを理解し、話を聞いてあげるだけで終えます。

これが水平目線ということです。すると、しばらくすると子どもが自主的に行動していくと思います。実は、親が子どもの心を変えようとせず、水平目線で話を聞いてあげることで、子どもの心は自然と変わるのです。

以上、倉田さんのご質問に対しては、声かけという具体的方法(ソフトのインストール)ではなく、子どもに対する認識、考え方を変えていくというOSのアップデートについてお伝えしました。OSのアップデートができると、これまで起こっていたほかの同種の諸問題は自然と解決していくと思います。ぜひ、この機会に3つの原則を試してみてください。きっとお子さんはぐんぐん伸びていくことでしょう。

石田 勝紀:教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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