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NEC、「Z世代向け」のパソコンで異例の取り組み YouTubeでリアリティーショー化した開発過程を公開

東洋経済オンライン / 2024年11月14日 22時0分

リアリティーショーで実際のZ世代を中心としたメンバーがノートパソコンの企画に挑んだ(筆者撮影)

パソコン離れが進むZ世代に向けて、NECが異例の取り組みを行った。YouTube人気番組「Nontitle」とコラボレーションし、6人の若者たちが3ヵ月間寝食を共にしながら理想のパソコンを企画。1年の開発期間を経て新製品「LAVIE SOL」が誕生した。

【パソコンの写真】どんなデザイン?「LAVIE SOL」

エンターテインメント化された商品開発

「パステルカラーを追加したい」「バッテリーは最低でも14時間持たせたい」。9月12日から配信が始まったYouTube番組では、Z世代のメンバーたちが熱い議論を交わす。そこには通常の商品企画会議では見られない、率直で時に感情的なやり取りが展開されている。

「ブラックボックス商品では若い世代に共感してもらえない」。

NECパーソナルコンピュータはそう判断し、商品開発のプロセスそのものをエンターテインメント化するという挑戦的な施策を決断した。同社が選んだのは、元アイドル、現役慶応大学生、AI開発会社経営者など、多様なバックグラウンドを持つZ世代6名だ。

彼らは3ヵ月間、寝食を共にしながら理想のパソコンづくりに挑んだ。その過程は全10話にわたって放映される。商品開発という、通常はベールに包まれた過程を、エンターテインメントとして公開するという異例の試みだ。

開発チームが掲げたコンセプトは「エモい」。現役大学生の開発メンバー「のすけ」さんは「なんかいいなと感じる瞬間、趣きを感じる瞬間を表現した言葉」と説明する。

製品名の「SOL」には、ラテン語で「太陽」という意味と、「Springtime of Life(青春)」の頭文字という2つの意味が込められている。「太陽のように常に寄り添ってくれるパソコン」を目指したという。

洗練されたミニマルデザイン

13.3型(16:10)WUXGA IPS液晶ディスプレイを搭載する本体は、厚さわずか14.3mm。アルミ筐体を採用し、底面のネジや排気口の穴を極力排除した。必要最小限のType-Cポート3つという割り切った設計により、ノイズレスな美しさを追求している。

さらに特徴的なのが、独自開発の「シルクタッチコート」の採用だ。NECの調査では30代以下の63%が「パソコンの汚れが気になる」と回答。この課題に対し、ハンドクリームなどの油分も簡単に拭き取れる新素材を開発した。検証実験では、通常の表面処理では落ちない指紋汚れも、5回の拭き取りで完全に除去できることが確認されている。

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