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NEC、「Z世代向け」のパソコンで異例の取り組み YouTubeでリアリティーショー化した開発過程を公開

東洋経済オンライン / 2024年11月14日 22時0分

このコーティングは本体だけでなく、タッチパネルやキーボード、タッチパッドにも施された。4年間の学生生活での使用を想定し、見た目の美しさと実用性を両立させている。

カラーバリエーションには「フェアリーパープル」を用意。パソコン売り場に並ぶ黒やシルバーの端末とは一線を画す。さらに、スマートフォンケースで知られるcaseplayとコラボレーションし、数百種類のデザインケースをオプションで用意。自分好みにカスタマイズできる。

キーボードにもZ世代向けのカスタマイズを施した。YouTubeへのクイックアクセスキーや、AIサポートの起動キー、身だしなみチェック用カメラの簡単起動キーなど、若年層の日常的な使用シーンを想定した専用キーを配置。従来のノートPCにあった飛行機モードなどのキーを省き、よりシンプルで実用的な配列を実現している。

美しさを追求しながら、性能面での妥協は避けた。その象徴が冷却設計だ。従来のような底面の通気口をなくし、代わりにキーボード面から吸気、デュアルファンで排熱する新方式を採用した。

徹底的なバッテリーへのこだわり

LAVIE SOLの開発過程で最も白熱した議論が交わされたのが、バッテリー性能だ。大学生の1日の使用時間7時間を基準に、2日間の連続使用を想定した14.4時間駆動を実現。これは従来モデルから13%の性能向上を実現している。

しかし、単純な駆動時間の延長だけでは終わらない。使用パターンを学習するAI制御を搭載し、より賢いバッテリー管理を実現した。具体的には、PCを使わない時間は80%充電を維持し、使用開始3時間前から自動的に満充電に切り替える。

この機能は、実態調査から生まれた。NECの調査では、ノートPCユーザーの88%が「電源につなぎっぱなし」で使用し、バッテリー保護機能の利用は36%にとどまっていた。この課題を解決すべく、ユーザーの意識に依存しない自動制御を実現したのだ。

さらに、ACアダプターも一新。従来比で体積を40%削減し、1時間で75%まで充電できる65W出力を実現。メガネ型からウォールマウント型に変更し、ケーブル管理も容易にした。

新しいパソコンの形を求めて

LAVIE SOLは第13世代インテルCoreプロセッサーを搭載したCore i7とCore i5の2モデルをラインナップ。いずれも16GBメモリを標準搭載し、最新のWi-Fi 7に対応。Windows 11 HomeとOffice Home & Business 2024も搭載する。発売日は11月21日だ。

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