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世界初!「おむつファッションショー」開催の狙い おむつは白だけじゃない!企画が始動した背景

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 9時30分

こうして「O-MU-TSUプロジェクト」がスタートした。

黒染めしたおむつに、いいねが25万

平林さんが手始めにやったことは、市販のおむつを買ってきて自身で色を付け、その写真をSNSで発信することだった。ちなみに最初に付けた色は黒だ。

「既存のおむつのことを悪く言うつもりはまったくありません。でも、買ってきたおむつをはいた自分を鏡で見たら、きついわー、気分落ちるわーみたいな感じ。それで試しに染料で黒く染めてみたんです。それをはいて鏡で見たら、これは意外といけるな、と確信を持ちました」(平林さん)

実際、SNSで黒く染めたおむつの写真を公開するやいなや、ものすごい反響が返ってきた。共感するコメントが3000以上も寄せられ、“いいね”数は25万件。

そのコメントのなかに「気分に応じて色を選びたい」というものがあったことから、今度は7色の色を付けたおむつを“レインボーアソート”として作ったり、おむつを藍染めしてデニム風したり……。それらももちろんSNSで発信していった。

コメントを寄せていたのは若い人も多く、おむつユーザーだけじゃなかったことに、平林さんは驚いたという。

尿失禁は高齢者になるほど増えてくるが、女性の場合は比較的若くても尿もれに悩む人も多い。介護現場だけでなく、障がいがある人のなかにもおむつを使っている人たちがいる。長時間、トイレに行けないマラソンなどの競技でおむつを使うケースもあるそうだ。

ファッション性の高いおむつは、年齢問わずニーズがあるという感触をつかんだ。

「そもそも、50代、60代の男性で、いまどき白いブリーフとかはく人なんて、ほとんどいない。女性だって、白いシンプルな下着よりおしゃれな下着をはきたい。だったら、“白しかない”っていうのは、やっぱりおかしい。選択肢の1つとして、おむつとしての機能を保てるのであれば、いろんな色、デザインのおむつがあってもいい」(平林さん)

万博は千載一遇のチャンス

そして、この「おむつ=白」のイメージをドラスティックに変えるために選んだ場が、ファッションショーだった。タイミングよく大阪・関西万博も開かれる。「千載一遇のチャンス。まさにあの場で日本のおむつの機能の高さと、ファッション性を世界に発信したい」。平林さんはそう強く想った。

ショーがどんな感じになるのか。全体の構想はまだシークレットだが、「テーマは“クールで、ロックで、モード”」だという。

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