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世界初!「おむつファッションショー」開催の狙い おむつは白だけじゃない!企画が始動した背景

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 9時30分

「近未来というよりも、もう少し先の未来のおむつを見せたい。それによって、いまおむつを使っていない人たちにも、ポジティブなイメージを持ってもらいたい」(平林さん)

このO-MU-TSUプロジェクトを成功させるために欠かせないのが、おむつメーカーの協力だ。「始めは渋っていた」(平林さん)というメーカーも、いまでは全面的に協力してくれている。おむつを含む衛生材料の業界団体である日本衛生材料工業連合会の後援も得られた。

現在は、花王や光洋、白十字、大王製紙、日本製紙、日本製紙クレシア、ユニ・チャーム、リブドゥコーポレーション、ワコールなどがショーに向けて、自社の持つノウハウを生かした、これまでにない新しいおむつ制作を始めている。機能面については矢野雷太医師(大腸肛門病専門医)による監修で、医療的な側面からのバックアップをはかる。

ファッションショーに出るモデルは、公募で集めた。看護師や理学療法士などの医療関係者から、モデルを専門にするプロまで、多くの人からの応募があったそうだ。

平林さんが目指すのは、次世代のおむつ。負のイメージを払拭し、排泄に関する問題を抱えている人だけでなく、もっと幅広い人たちにTPOに応じておむつを使ってもらう。

誰でも歳をとれば、あるいは何らかの病気になれば、世話になるおむつ。ただ、冒頭の車いすユーザーの女子のように、おむつを使っていることを人に言いたくないし、見られたくない人もいる。

おむつをネガティブな存在から変える

しかし、もし下着を選ぶように気分に合ったおむつを選ぶことができれば、少なくともそこの部分ではネガティブに考えなくてもすむ。旅行にも行けるし、人にも見せることができる。新しい下着を買いに行くような感覚で、おむつを買いに行ける日が来るかもしれない。

「おむつがインナーじゃなくて、アウターになってもいい。ジャケットに合わせるおむつとか、ゴルフウェアとしてのおむつとか。『あれ、最近、おじいちゃんおしゃれになったね』と言われるような、おむつってよくないですか?」

「レースのおむつって、絶対、女性に喜ばれると思うんですよね」

「おむつがもっとおしゃれになったら、名前もおむつじゃないものに変えたいですね。ディスポーザブルパンツとか、ワンデイパンツとかどうですか」

ファッションショーまであと半年あまり。平林さんのおむつへの情熱、チャレンジはしばらく続きそうだ。

【写真を見る】白じゃない!斬新でおしゃれなおむつの数々を見てみよう

鈴木 理香子:フリーライター

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