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撤退濃厚のエレクトロラックス、周知なしはアリ? 公式HPも家電量販店も「再入荷なし」メンテは?

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 8時11分

家電量販店のエレクトロラックス製品のコーナー。青いラベルで「在庫限り」の表示が並ぶ(写真:筆者撮影)

スウェーデンに本社を置く世界的家電メーカー・エレクトロラックス。

【写真】エレクトロラックス・ジャパンが入居する都内のビル。撤退について問い合わせても回答が得られないため、日本法人のオフィスを訪ねたが、担当者につないでもらえず、受付では「担当者に確認中」の一点張りだった

前編『家電「エレクトロラックス」日本から静かに撤退?』では、同社および取引先などへの取材から、今年限りでの日本撤退が濃厚である状況を報じた。

後編の今回は、撤退後の製品メンテナンスはどうなるのか、そもそも撤退ギリギリまで消費者に告知しないのはアリなのかについて解説する。

家電量販店で聞いてみた

筆者は都内の「ビックカメラ」と「ヨドバシカメラ」に足を運んだ。

エレクトロラックスのコーナーには、「在庫限り」「処分特価」「早いもの勝ち!!」といったポップが目立っていた。

ビックカメラでスタッフを呼び止め、エレクトロラックス製品の販売状況や、撤退後の対応について確認してみた。

するとそのスタッフは、年内で同社が日本から撤退することを認識していた。

「(エレクトロラックス製品は)いまある在庫を売り切ったら、他の店舗から取り寄せるか、それもできなければもう購入できません。

店頭スタッフの中には、エレクトロラックスの日本撤退を知っている人もいるとは思いますが、店頭でどう対応するのかは聞かされていません。

お客様からしても、そもそもメーカー自体を知らない人も多いでいょうし、撤退の事実は一部の情報通しかキャッチしていないでしょうね」

保証はどうなる?

続けて、保証についても聞いてみた。

「エレクトロラックス・ジャパン本社に電話で聞いたところ、規定している購入日から1年間は保証しているそうです。

ただ、それ以降の対応は分かりません。ビックカメラでは、購入時に付与されるポイント10%を、5%に減らすことで、保証期間を5年に延長できる制度もありますが、エレクトロラックスの商品には対応していません。将来的に、商品の部品が供給されるのか分からないから、ということです」

一般消費者からすれば、数万円する家電を購入するなら、当然メンテナンスや保証制度は購入時の重要な検討材料となる。

メーカーの立場としては、撤退を周知すれば実売への影響は避けられず、ギリギリまで周知したくないのかもしれない。だからといって、年内限りでの日本撤退が事実なら、撤退まで2カ月を切っている現在もその旨を告知していないのは、消費者に対して不誠実と感じざるを得ない。

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