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「働く外国人」職場でモヤッとした時の付き合い方 舌打ちするベトナム人を叱ってはいけない理由

東洋経済オンライン / 2024年11月16日 16時0分

外国人客にこまやかなおもてなしは必要か? 結論から言うと、あればベターですが決してマストではありません。

おもてなしの本質は、相手の潜在的なニーズを察して、先回りして対応することにあります。買った商品が雨で濡れないよう「雨よけカバー」をかけるとか、お客様の姿が見えなくなるまでお辞儀をし続けるといった行為が典型です。

ただ、そもそもこうした行為は、相手が自分と同じ価値観を持っていないと意味をなしません。外国人客の中には、日本人と価値観が異なる人がたくさんいます。誰にでも、日本のおもてなしが刺さるわけではないのです。

たとえばイスラム教徒の場合、深く頭を下げる動作は「神への絶対的な帰依」を意味します。そのためイスラム教徒は、最敬礼のお辞儀を人間に対して行うことに違和感を覚えます。店員がお辞儀をし続けても、おそらく相手を困惑させるだけでしょう。

そして何より、外国人客は必ずしもこまやかなおもてなしを求めているわけではありません。外国人客のニーズは、「目の前の困りごとを解決したい」という点につきます。

「いま困っているので、助けてほしい」ということなんです。だから、こうした黙示的な気づかいは、外国人客が期待する最優先のサービスではないのです。

増えている? 外国人住民との近隣トラブル

ところで、あなたの住んでいる地域に、外国人住民はいるでしょうか?

法務省のデータによると、2023年末時点で、日本で暮らす外国人の数は341万992人に達しています。もちろん過去最多の人数です。外国人が増えていることが報じられると、いつも巷にこんな意見が飛び交います。

「外国人は何をするかわからないので、近所に来られるのはホント迷惑」「外国人は、ゴミ出しのルールを全然守らない」「夜中に騒音トラブル起こすのは、たいてい外国人」などなど……。

でも、本当でしょうか。イメージや先入観で決めつけていないでしょうか?

断言します。外国人のほうが、迷惑行為をする人の割合が多いなんてことはありません。日本人にだって、ルール違反をする人はゴロゴロいるじゃないですか(苦笑)。

ただ外国人の場合、自国との生活習慣の違いから、日本人はまずやらない「トンデモマナー違反」を犯す人がたまにいます。人間は驚くことを見聞きしたときのほうが記憶に残りますから、「外国人はやたら近隣トラブルを起こす」というイメージが定着してしまったのです。

実際はちゃんとルールを守っている人が多いので、この点はお間違えなく。

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