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CX-80「魂動デザインと少し違う」と言われる訳 ヒントは海外向け「CX-9/CX-90」との関係性に

東洋経済オンライン / 2024年11月16日 9時0分

「CX-80」は全長4990mmと限りなく5mに近い3列シートのラージサイズSUV(写真:マツダ)

4月に発表され、10月に発売となり、ようやく街中を走るようになった、マツダの新しいラージクラスSUV「CX-80」。発表から正式リリースまでに、半年ほど空いたこともあって、再びそのデザインをめぐって、さまざまな意見が飛び交っている。

【写真】リヤドアが長い? CX-80のデザインを詳しく見る

その中には「マツダらしくない」「魂動デザインの流れが感じられない」という声もある。筆者も、これまでの魂動デザインとは少し違う印象は持っているものの、だからといってCX-80のエクステリアデザインが悪いとは思えない。

むしろ、これまで魂動デザインを特徴づけていた抑揚の強い線や面を抑えながら、穏やかな面で表情を出し、結果として味わい深いスタイリングに見せていて、なかなかの技だと評価している。

似たようなカーデザインを探せば、ボルボ「XC90」となるだろう。XC90もまた、大柄な3列シートSUVであり、ブランドのフラッグシップという点も共通する。

しかし、そのボリュームを威圧的に見せず、シンプルなラインを使いながら、面の抑揚に気を配ることで、趣のある造形としているのだ。XC90は、カーデザインの専門家から、高い評価を受けている。CX-80は、それに近い雰囲気を感じるのである。

海外向け「CX-70/CX-90」との関係性

マツダのラージクラスSUVには、すでに日本でも発売されている「CX-60」と、その海外向けである「CX-70」、今回のCX-80と海外版の「CX-90」が存在する。つまり2列シートと3列シートそれぞれに、ナローボディとワイドボディがあるというわけだ。

CX-80とCX-90は、ホイールベースは共通だ。しかし、CX-90は、前後のフェンダーが豊かに張り出すとともにリアオーバーハングが伸ばされ、傾斜の強いテールゲートを採用することもあって、ワゴンを思わせるゆったりしたフォルムになっている。

【写真】魂動デザインらしい?らしくない?「CX-80」のスタイリング(70枚以上)

これに対してCX-80は、日本市場を考慮したことでフェンダーの張り出しは控えめであり、リアオーバーハングも全長を5m以内に収めるために短めにしている。

では、なぜCX-80のスタイリングは、CX-8から大きく変わったと見えるのか。

理由のひとつは、ふたつの3列シートSUVの前任車、つまり「CX-8」と「CX-9」を見比べるとわかる。この2車は、ボディサイズだけでなく、スタイリングも違っていたからだ。

ドアの長さは気になるけれど

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