1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

40代や50代で「人生が楽しくない人」の共通点【再配信】 「チャッター」への気づきが自己価値の軸となる

東洋経済オンライン / 2024年11月16日 19時0分

私が行う企業研修で、チャッター(頭の中のひとりごと)に気づいたことがないという参加者もいる時は、まずチャッターを作り出すことからはじめます。日記を書いてもらったりすると、「私、いろんなチャッターを言っていますね」と気づきます。

『Chatter(チャッター)』では、チャッターに気づかない状態をどうするかという点に触れられていませんが、それは、アメリカでは書く必要がないからなのか、このあたりは著者に伺ってみたい疑問です。

私自身は小さい頃から「自分との対話(セルフトーク)」をやっていた子供で、選手時代もチャッターに振り回されることは多く、セルフトークに変えていくことの重要性は、日記を書くことを通して痛感していました。

ですから、競技引退後、アメリカの大学院でもチャッターコントロールについて学び、その必要性を感じていたのですが、2000年初めに、日本に戻ってセルフトークについての企業研修を行った時に、「ひとりごとなんてしたことない」という方々がとても多かったことに衝撃を受けました。

その後の20年間で、新入社員研修をさまざまな企業でやっていますが、コロナ禍になるまでは、「ひとりごとをしたことがない」という人が決して少なくない人数で一定数いました。

なぜそうなのかは、自分自身、研究対象として興味がありますが、まずは「頭の中のひとりごとは誰にでもありうることで、そのことが無意識にあなたを悩ませている可能性はある。だから、まずはひとりごとがあることを前提に“自分に気づく”ことを意識していきましょう」というところからはじめたりしています。

しかし、気づいた途端に、自分の人生の課題に気づいてしまうことになるわけで、変な言い方に聞こえるかもしれませんが、「自分自身に悩めるようになる」のです。拒絶したくなる人ももちろんいます。

例えば、表面的には元気にしていることはできても、本当の自分の中では、「家族や周囲に対する文句」というチャッターがある人の場合、そのことには気づきたくないというケースは多いです。

「文句など、たとえ心の中でも言ってはいけない」と頑張っている方もいます。そういった場合、自分のチャッターに気づいてしまうと、とても落ち込まれたり、否定したくなったりする。

実はそういった葛藤こそ、自分の魅力にすら気づける貴重なものなのですが、気づきたくないということは、これまでによくあるケースです。

「人生は困難なものであると知る、それを本当に理解して受け入れるならば人生はもはや困難ではない。一旦受け入れられれば、人生が困難であるという事実は問題ではなくなるのである」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください