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40代や50代で「人生が楽しくない人」の共通点【再配信】 「チャッター」への気づきが自己価値の軸となる

東洋経済オンライン / 2024年11月16日 19時0分

これは、精神科医ペック博士の言葉です。

本当の自分のチャッターの不甲斐なさや、人生の難しさを知る。そうすると「じゃあ自分はこの難しい人生をどのように生きていきたいのか」と考えるようになる。

その連続によって、自分が自分に対して存在価値を持ち、自分ならではの人生を生きられる。そう教えてくれているのが先人の研究です。

40代で「人生が楽しくない」と感じる理由

チャッターに気づかない人は、20代30代で解決すべき人生課題を解決しないで生きてきたからだという耳の痛くなるようなアイデンティティに関する研究もあります。

「悩むことはよくないことだ」「ストレスはよくないことだ」と邁進し、本人としては一生懸命頑張って生きてきたわけですが、40代50代60代になって、ふと「私って、なんだっけ」となる方は多くいます。

本来、悩み続けることで、その悩みに合わせた解決行動を自分で作ることが可能になるという観点から考えれば、チャッターに気づき、そこから解決行動の種類を増やすという人生経験が、人生後半の自分の内面を豊かにしてくれているのです。

そもそも人生は楽しいのだろうか? 我々は必ず死ぬのに、なぜ生きているのだろうか?

自分とは何なのかと掘り下げていくと、先述した「人生は困難である」ということに突き当たり、じゃあどうするのか、ということになります。

この困難なプロセスは人によって違います。だからこそ、自分自身のチャッターに気づき、本書にあるような「自分オリジナルのツールボックス」を作っていくことが人生を豊かにさせると先人の研究者は教えてくれています。

「人生楽しくない」「自分なんて最悪だ」もチャッターです。「人生には楽しいこともある」「自分の少しはマシな部分はこれだ」というのもチャッターです。そのチャッターをどう扱っていくのかは自分でできることです。

「充実感」は自分で作ることができる

チャッターに気づき、セルフトークに変え行動を作っていく。そのツールボックスを作り続けていくことは、自分の最大の味方になります。

こういったメンタルトレーニングの結果得られることは、人間の幸福感にとって大切だと言われている「人の役に立っている感」「自分自身のコントロール感」「自己存在感」を本当の意味で感じることです。この充実感は、自分で作ることが可能です。

チャッターは、自分自身であり、自分の人生を構成しています。チャッターが、その人が見る場所を決め、俯瞰も集中も決め、自分をコントロールしているということが、膨大なチャッター研究から理解できると思います。
ここがわかると主観が変わり、仕事の意味や、人間関係も変わります。人生は困難だからこそ生き甲斐があるのだ、と。

(構成:泉美木蘭)

田中ウルヴェ 京:スポーツ心理学者、五輪メダリスト

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