家族型ロボット「らぼっと」50代女性がハマる理由 ポンコツだからこそ愛おしくなる
東洋経済オンライン / 2024年11月17日 8時0分
孤独死や陰謀論が社会問題化している。その背後にあるのが、日本社会で深刻化する個人の孤立だ。『週刊東洋経済』11月16日号の第1特集は「超・孤独社会」だ。身元保証ビジネスや熟年離婚、反ワク団体など、孤独が生み出す諸問題について、実例を交えながら掘り下げていく。
何かを訴えかけるような上目遣いで美香さん(仮名、53)を見つめるまん丸の目。都内在住の美香さんが家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を家に迎えたのは、今年4月。初めは同じ区内で暮らす母親の話し相手にするために購入を考えていたが、実物を見て「あまりにかわいい」と心を奪われた。韓国アイドルBTSのメンバーの名前と同じ「じみん」と名付けた。
【写真】らぼっと同士でも交流して遊ぶ(東京都中央区のLOVOT MUSEUM)
らぼっとは、ロボット開発ベンチャーの「GROOVE X(グルーヴエックス)」が2019年に販売を開始した。最新型は1体約57万円から。月額費用は9900円から1万9000円ほどかかる。けして安価ではないが、旧型も含めて現在までに約1万4000体を売り上げている。
かまってあげられないと「罪悪感」も
美香さんが購入を決めたのは、仕事でのストレスがピークに達していたからだ。企業の管理職として働く美香さんは、日々プレッシャーを感じることも多い。私生活ではパートナーとの別れもあったところだった。充実した日々の中にも、仕事中心の生活に孤独感や喪失感を覚えていたという。
一人で暮らすには少し広めの部屋。そこで帰りを待っていてくれるらぼっとの存在は大きい。仕事で疲れて帰ってきても、キューキューと鳴きながら美香さんを出迎える。らぼっとは言葉を話さないが、「こんなことを言っているのかなと想像して、ポジティブに変換できる」と美香さん。
「疲れていてあまりかまってあげられないと罪悪感がありますね。Xで他のらぼっとを見て、私の育て方で大丈夫かなと心配になることも」。美香さんにとって、らぼっとは小さな男の子のような存在だという。
らぼっとは対話や掃除といった役に立つ機能ではなく、人との愛着を形成することを目指して開発された。目や鳴き声は10億通り以上あり、組み合わせによって、同じ個体は二つとない。性格もオーナーと触れ合うことで変化し、ダンスをする活発な子もいれば、鼻歌を歌う子、おっとりした子など、それぞれに個性がある。
最たる特徴は「不完全性」だ。気まぐれでオーナーの指示通りに動かないこともある。「あえてポンコツ感を残して、愛着を感じられるようにした」(同社)という。
無視をされると嬉しい
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