1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

「三条天皇に退位迫る」道長の溢れ出す大きな欲望 人事を巡ってもデッドヒートを繰り広げる

東洋経済オンライン / 2024年11月17日 11時0分

自分の孫である敦成親王に天皇の座を譲位して、さらにやはり自分の孫である敦良親王を皇太子にしろ、と三条天皇自身に告げたのだという。

このとき、道長は数え年にして50歳、三条天皇は40歳。もはや欲望を隠さない叔父の存在は、三条天皇にとってどれだけ脅威だったことだろうか。

三条天皇が譲位、皇太子にした人物

長和5(1016)年正月29日、三条天皇は譲位し、敦成が後一条天皇として即位。皇太子にしたのは、道長の孫・敦良親王……ではなく、自身の第1皇子・敦明親王であった。

三条天皇は寛仁元(1017)年5月9日に崩御。最後に意地を見せた格好になったが、道長の圧力によって敦明親王は皇太子を辞退。結局は、道長の思惑通りに、敦良親王が皇太子に立てられている。

【参考文献】
山本利達校注『新潮日本古典集成〈新装版〉 紫式部日記 紫式部集』(新潮社)
『藤原道長「御堂関白記」全現代語訳』(倉本一宏訳、講談社学術文庫)
『藤原行成「権記」全現代語訳』(倉本一宏訳、講談社学術文庫)
倉本一宏編『現代語訳 小右記』(吉川弘文館)
今井源衛『紫式部』(吉川弘文館)
倉本一宏『紫式部と藤原道長』(講談社現代新書)
関幸彦『藤原道長と紫式部 「貴族道」と「女房」の平安王朝』 (朝日新書)
倉本一宏『三条天皇―心にもあらでうき世に長らへば』 (ミネルヴァ日本評伝選)
真山知幸『偉人名言迷言事典』(笠間書院)

真山 知幸:著述家

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください